Posted on 2023年10月31日(火) 09:00
News Topic 03 栃木のNEWS
~鹿沼・日光支部9月例会~
地域の未来に対する私の投資活動!
~建設業と「児童自立生活事業×リクルート事業」の両立~

宮本義勝氏
鹿沼日光支部・青年部共催、令和5年9月例会にて千葉同友会青年部 部会長の宮本義勝氏のお話を拝聴致しました。ハイブリット例会にて30名弱の参加者で、県外からも多くの方にご来所頂きました。
宮本氏は高校を中退し、20歳で結婚、親となることで生き方に変化が起こり防水業職人になります。20代はOA機器販売営業として成績を上げるが、お金に囚われ、奥様の病気や姪の死により更に生き方に変化が起きます。その後28歳でお兄様と誠建クリエート(株)を設立。39歳で「NPO法人いいちばみらい」を発足し、こども食堂・夜間中学校・児童自立生活援助事業等を運営されています。
何のためにこのような活動をするのか。氏は明確に「子供に関わる貢献がしたい!!」とおっしゃられます。そして、「楽しく頼れる場所にしたい」「ビジネスに繋げたい」とも考えておられました。福祉的な考えは過度になると収支の持続性が失われる危険性があるが、建設業とのコラボレーションによりご自身の想いと収支を持続可能なものにされていると感じました。
また、各事業を設立するにあたり宮本氏は情報を大切にしていると語られます。特に地元の情報を様々なコネクションや小さな実験を通して得られております。コネクションは行政です。地元の情報を多く収集している機関と官民連携で取り組んでいる。更に社屋に空きスペースがあるからレンタルスペースで貸しニーズを把握する。簡易駄菓子屋を設置し不登校児童に出会う等。
今後宮本氏は、官民連携事業として社会擁護・ひとり親支援・就労支援などを全国に拡げて行きたいと語っておられます。ただ、社会課題解決と共に事業としてもしっかり儲けていくとも語っておられました。
とにかくエネルギッシュな宮本氏。エネルギーの源泉はご自身の過去の体験であることと、現実的な収支を考えるバランスが現在の取組みを可能にしていると感じられました。
[文責](株)TNプランテーション
仲田知史
Posted on 2023年10月31日(火) 08:00
News Topic 04 栃木のNEWS
~県央支部10月例会~
「わからない」から始まる学びあい
“久しぶりに例会らしい例会だった。たのしかった。”
例会の最後に行ったサークルアップ(感想会)での発言。10月県央支部例会、参加者は総勢14名。 「学び合いの教室」をつくっていく新任の男の先生と14人の子どもたちとの1年を追うドキュメンタリー、小学3年生の授業風景の映像を見てグループ討論を行うかたちで例会を行う。
「わからない」をいえること
それが「学び合い」のはじまりだ。それでも、いままでの経験から萎縮し、馬鹿にされると思って「わからない」を言えない子どもの姿があった。まず、「わからない」といえる関係性をつくるところから先生の活動は始まる。
いままでと違う授業のやり方。丸がつく正しい答えをかけばよかったのが、わからないことをわからないといえる事を求められる。子どもも母親もとまどう。何度もなんども連絡帳を介しながらのやり取りが続く。1学期をかけ、子どもが「わからない」をいえるようになる。そうなったときに、“答えを求める”から“やり方を考える”になっていた。
「円」とはなにか
子どもたちは、それぞれの思う円って何かを話し合い、描いたりする。ある子どもは丸い紙を折ることで中心を発見し、ある子どもはヒモを使ってコンパスを発明する。
教科書にたよらないで子どもたちは考える。自分たちの知っていることから、時間をかけて協力しあってみんなで考え方をまとめ上げて「円」を再発見していく。
「シンくん」との関わり合い
計算でわからないところを算数のできる友達にしつこく聞く特別学級にいたこともあるシンくん。友達は何度も説明が聞きたいの? やり方が聞きたいの? と何度も確かめる。こたえをしりたがる彼に最後は根負けして答えをおしえる友達。答えをかいたノートを、先生に見せる。先生は真剣に、まっすぐ叱る。答えだけを書く彼に。そのやりとりを自分のこととして受け止める他の子どもたち。次の日、答えではなくやり方を友達にきいているシンくんがいた。
グループ討論は短い時間だったが白熱した。「わからないといえるか」をキーワードにさまざまな意見が飛び交う。
「子どものころ、こんな学校で習っていたら今と違っていたのではないか。この子たちみたいにわからないといえるようになりたい」
「自分一人だったらただ見ているだけだった。みんなで見て意見を交わすことで、自分自身もみんなも色々考えることができた。」
「久しぶりに例会らしい例会だった。以前みたいに県例会があるといい。」
参加した人それぞれが学ぶ例会だった。
例会を通して同友会と他の異業種交流会の違いが明らかになった。それは同友会が「学びあう」ことに焦点を当てているということ。教育というと普通は教え込む。同友会で言う「共育」「学び」は、会員同士で互いに学ぶこと、社員と学び合うこと。
同友会は以前から教え込むことから学び合うことへの転換を呼びかけてきた。それが、「学び方を学ぶ」であり、「2回ひねり」である。子どもたちの姿はまさに共育だった。
同友会でよく取り上げられるユネスコの「学習権宣言」は言う。
- 学習権とは、読み書きの権利であり、問い続け、深く考える権利であり、想像し、創造する権利であり、自分自身の世界を読み取り、歴史をつづる権利であり、あらゆる教育の手だてを得る権利であり、個人的・集団的力量を発達させる権利である。
- “学習”こそはキーワードである。 学習権なくしては、人間的発達はあり得ない。
- それは基本的権利の一つ
と我々に迫る。
人間らくし生きるための権利の一つが「学ぶ」だ
「学習権宣言」を通してみるとき、同友会でいう「学び」も、14人の子どもたちの「学び」も人間らしくあるための営みだと言うことが確信できる。
[文責](株)共立
石綱知進
Posted on 2023年9月30日(土) 12:00
発行日:2023年 9月30日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:http://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
※左の画像をクリックするとPDF版がご覧いただけます。
Posted on 2023年9月30日(土) 10:00
News Topic 01 全国のNEWS
~第51回青年経営者全国交流会 in 広島~
“主体者であれ”
~我々青年経営者で次代に誇れる豊かな世界を創ろう!~
昨年の青全交に参加してからほぼ全ての全国交流会に参加して丸1年が経った。私自身は個人事業主で従業員も雇わずに業務を行っているため、直接的な取り組み自体は少ないが、取引先のお客様に仕組みを導入したり、そこまでできなくとも経営層や現場の従業員などと話すときに会話の幅はだいぶ広がってきたことは確かだ。
今回の広島青全交から2周目?が始まったわけだが、交流会での報告事例は「すごい人が何かすごい特別なことをしている」わけではなく、あくまでも中小企業の仲間が努力をして結果が出始めている取り組みを紹介して頂いているわけで、考え方・取り組み方によって自分たちにも導入可能であるということを、会員の方にはもちろんのこと、会員外の方にも伝えていけるように、積極的に参加していきたいと思っている。
1日目は第11分科会「5S活動と企業戦士カレンダーで経営指針の浸透を目指す」((株)北日本消毒 湊社長 北海道同友会)に参加した。
承継当時、従業員同士のトラブルや離職者も多かった。しかし、食品工場の衛生管理を指導する立場のはずの自社の状況が荒れていたのではダメだという想いで、まずは衛生管理の基本中の基本である5S活動に取り組んだそうだ。
5S活動は環境整備ということだけではなく、「ルールを作り、それをみんなで守る」という訓練になったというところが成長の元だったようだ。
それは現場管理の効率化、在庫や備品の削減、残業時間の削減…などに具体的につながっているとのこと。さらに、社員全員が「変化」すること自体に慣れてくるため、新規案件の受注にも積極的になるという効果もあったそうだ。
その集大成が「経営指針の浸透」だという。経営指針もいわゆるルールである、それをみんなで守る(浸透する)ことで、みんなが同じ方向を向いて業務にあたり会社を成長させていくということだった。『3K職場を5S活動により撲滅させることが僕の使命』と締めくくられたが、会社の成長の根っこは地道な活動であるというわかりやすい報告であった。
2日目の記念公演は「人生、今日がはじまり」((株)八天堂 森光社長)であった。
1日目の湊社長と同じキーワードが何度も出てきた。「経営理念に使命を感じていないと会社がブレる」…経営理念は作ることが目的ではなく、そこに使命を感じて行動し続けることで社員一丸となって会社が成長する。
また「挑戦した失敗を応援する会社」とのお話もあった。想いを強く持って挑戦しても失敗してしまうことはあるが、挑戦したのであればそれは改善・成功に向けて応援しようということで、社員の発想力を積極的に経営に活かしているとのことだった。
まとめにあった『イノベーション=スタンダード×スタンダード』という話が1日目と一緒で最も共感できた。ベースはあくまでもスタンダードなものであるわけだ。
これから取引先へ訪問するときには「社長の机の上を片付けると、残業代削減、業務効率化、業績向上につながりますよ!」とお勧めしていこうと思う♪
[文責]トカール労務サポート
齊藤加居
Posted on 2023年9月30日(土) 10:00
News Topic 02 栃木のNEWS
~県南支部8月例会~
ネット時代の営業戦路
~我々青年経営者で次代に誇れる豊かな世界を創ろう!~

野田精一氏
2023年8月23日「ゆめまち」にて(有)トレンディハウスの野田精一氏に「ネット時代の営業(WEB)戦路 〜MAツールを理解し、ホームページの活用方法を再考する〜」というテーマで、①『ネット戦路がどう変化したか』、②『現在どの様なツールを使いネット戦略を行っているか』という報告をいただいた。
まず「自社にホームページはあるか?」、「ホームページにどのような人が来たか調べていますか?」、「交換した名刺にどのくらいの価値があるか?」という問い掛けから始まった。
①『ネット戦路がどう変化したか』では、これまで、自社のアクセス数を増やす為にメルマガやWEB広告を出し、自社サイトが検索上位に来るよう働き、ホームページを見に来てくれる人の母数を増やしてきたが、今は、訪問者が何に興味を持ったかを分析し、個々に合ったタイミングで営業するのが主流になってきたという。
②『現在どの様なツールを使いネット戦略を行っているか』ではMAツール(デジタルマーケティング活動を支援するソフトウェア)が挙げられた。
MAツールを自社のホームページとリンクさせる事で顧客とのつながりを深める事ができる。また、名刺を読み込ませ、ホームページにトラッキングコードを付ける事で【誰が】、ホームページの【どこ】を閲覧したかまでも知ることが出来、興味のある人に興味のある物を提供する事ができるという。
今回の支部例会報告は、昨年に引き続き「夏の自由研究」で、野田氏は年度計画で報告が決まってから、実際に仕事でMAツールやトラッキングコードを導入し、自社でデータや事例を収集し、そのうえでの報告であった。
野田氏は「これらの事は未来の出来事ではなく現在起きている事です。ただし、これらは手段の一つであり、取り入れるかは経営者が考え決めなければいけない。」と今回の報告を締めくくった。
[文責]株式会社シンデン
八木 匠