Posted on 2026年3月5日(木) 16:58
News Topic 01 県央支部1月例会
人口減少時代に、地域と企業のこれからを考える
2026年1月20日、本年度最初の県央支部例会が宇都宮市豊郷市民センターで開催されました。テーマは「あなたの仕事はその地域で成り立ちますか?」。ファシリテーターは石綱知進氏でした。
今回の報告では、国土交通省が公表している各種データをもとに、栃木県、そして私たちの会社の未来を「夢を見ないで」現実的に考える視点が示されました。感覚や希望的観測ではなく、人口動態や都市構造の変化という客観的事実から将来を読み解く姿勢が印象的でした。
特に印象に残ったのは、栃木県の人口減少の現状です。2025年時点で人口は190万人を下回り、出生数の減少と若年層の流出により、自然減が長期化している状況が示されました。また、いわゆる「消滅可能性自治体」とされる市町村も存在し、若年女性人口の減少が顕著な地域もあるなど、地域社会の持続可能性に対する課題が現実味を帯びています。人口減少は単に数字の問題ではなく、市場規模の縮小や労働力不足として、確実に私たちの事業環境へ影響を及ぼします。
さらに、国の長期的な国土政策として紹介されたのが「国土のグランドデザイン2050」です。これは2050年を見据え、急速な人口減少や災害リスクの高まりに対応しながら、「対流促進型国土」の形成を目指す構想です。単なる一極集中ではなく、地域間で人・物・情報が双方向に行き交う「コンパクト+ネットワーク」という考え方のもと、持続可能な地域生活圏を形成していくという方針が示されています。
中でも重要だと惑じたのは、人口10万人規模の都市圏の意味です。人口約10万人規模の都市は、医療・教育・商業・文化といった基礎的な都市機能を維持できる最小単位とされ、ここから外れてしまうと多くの業種が成立しにくくなる可能性があります。自社の事業が、こうした都市機能とどのように結びつき、どのエリアを商圏として成り立っているのかを再確認する必要性を強く惑じました。
今回の報告を通じて、人口動態や国土政策は決して遠い話ではなく、私自身の職業観や地域戦略に直結するテーマであると実惑しました。今後は、栃木県の人口構造の変化や国の方針を踏まえながら、自社の業種がこの地域でどのように持続可能な形で発展できるのかを、より具体的に検討していきたいと思います。
[文責]入江 正文
有限会社オフィス日光 管理部長
Posted on 2026年3月5日(木) 16:51
News Topic 02 栃木のNEWS
県南支部1月例会
皆で、労使見解を読もう!!
~ワイワイ語り、体験を闘き感性や考え方課題の違いを発見し会社の経営に生かそう~
1月21日に小山交流センター「ゆめまち」にて、参加者10名による県南支部1月例会が開催された。新年初めの例会、最初はウォーミングアップで一分程度の近況報告からスタート、「今期最高益」・「市から色々なお願い事をされている」・「ここには書けないちょっとディープな話」.etc.あり、その後に例会「労使見解を読もう!!」に入っていく。
流れとして①「人を生かす経営~中小企業における労使関係の見解」の朗読音声を聞く・②全体像のイメージ共有・③労使見解に挙げられ、経営者に求められること((樹シンデン八木仁代表取締役作成の資料)を用い他の人との惑性や考え方、課題の違いを発見していく。
①朗読音声を拝聴から②参加者の声のまとめ
「勤めていた企業に労働組合は有ったが何をしているのか分からない組織であり、咋今は労使で闘うという事はあまり見られず個人との話し合いでの職場環境の改善、またその話しが発端で噴嘩となり辞めていく事が多く、中小企業では特にその傾向が強い。」
「大規模ストライキとなれば遠い海外の話として捉え、労使闘争の経験は無いという声が有る中、参加者の中には実際に労使闘争を経験した方もおり、体験談として自宅に押し掛けられ怒鳴り込みの抗議をされた経験が今でもトラウマになっており、現在も自分の意見を言えず相手の意見を受け入れてしまう心理が有る。」という壮絶な体験を教えて頂けた。
③資料を使い自社の取り組み・課題の発見
「自発性・創意性は熟練エがいるおかげで納入先へのコストダウンをこちらから提案でき、やりがいが有る環境が作れている。」
「社長の言葉として従業員の給料を考え、いくら儲けた会社ではなくいくら社員に払えたかを自慢できる様に努める。」
「労使見解が有った所から社員への見解・会則を作っていった。」
「前社長の時代に3.11の震災による受注減による休業、給料カットを伝えた所、社員からの厳しい声が噴出した。その経験もあり同じ憂き目にあわない様、自発性を高める教育、制度の活用、全員に賃金が行き渡ってから役員報酬を取る様に改めた。」
強みや取り組み、力の入れ所は違うが何かしらの取り組みを進めている。しかしまだ道半ばで経営に関しての問題を考えたいが、プレイヤーとして仕事をこなしており自分の時間を作る環境から整える必要を感じるという声も聞こえていた。
かく言う私自身もプレイヤーとして働く事が多く、会社の方針は社長・専務の決定を後から聞くのが殆どでは有るが、現場で社員の声を間近で聞ける中間の立場とも考えている。
いくら社員に払えたかを自慢すると言った事を実行し、社員からは待遇が良いとの声、派遣社員にも賞与として社長個人がボーナスを出し、結果的に派遣社員でも士気が高く感じる。
相手に感謝し、感謝の念を感じれば自然と行動に出てくる物だと思う所で、良き事は継続し、また今回の資料で足らない物を更に改善しこれからの企業活動に繋げて行きたい。
[文責]大出 諭]
(有)大幸製作所 主任
Posted on 2026年3月5日(木) 16:41
News Topic 03 全国のNEWS
労基法の約40年ぶりの大改正!?【前編】
「労基法の改正?」と言って、既に聞き及んでいる方、まだ何も知らない方、様々だろう。労基法が約40年ぶりに大幅に改正される予定だ。今年2026年に改正法が成立すれば、2027年4月から施行される見通しとなっている。それでは、どのようなものがあるか前編、後編として見ていきたい。
■改正が実現するとどうなる?企業が影響を受ける主な項目
1.連続勤務の上限規制(14日以上の「連続勤務」を禁止)
2.勤務問インターバル制度の義務化
3.つながらない権利に関するガイドラインの策定
4.副業・兼業の「労働時間通算」)レールの箇素化
5.有給休暇の賃金計算を「通常賃金」に一本化
6.法定労働時間週44時間の特例措置の廃止
7.法定休日の明確な特定義務
1.連続勤務の上限規制(14日以上の「連続勤務」を禁止)
現行:1週間のうち少なくとも1日の休日を付与することが義務付けられている。ただし、業務の都合により困難と判断した場合には、「4週間を通じて4日の休日を付与」すれば、週休1 日制の適用を受けない特例が認められている。これだと理論上は最大48連勤が可能という抜け穴があった。
改正案:原則として「2週間に2日」の休日を義務付け、14日以上の連続勤務を法律で禁止する。
影響:特に、シフト制のサービス業や医療・建設現場などに影響が出る可能性が考えられる。
2.「勤務間インターバル制度」の義務化
現行:勤務間インターバル制度は努力義務であり、導入実績はわずか5.7%。この制度は、終業時刻から次の始業時刻までに一定時間以上の休息時間(インターバル時間)を確保するというもの。残業などによって11時間のインターバルを確保できない場合は、始業時間を繰り下げる対応が推奨されている。
改正案:仕事が終わってから次の仕事が始まるまでに、一定時間(原則11時間、最低9時間など)の休息を確保することを義務付ける。
目的:深夜まで働いて翌朝早く出勤するような「睡眠不足」状態を防ぎ、健康を確保するため。
3.「つながらない権利」のガイドライン策定
現行:「つながらない権利」とは、労働時間外に業務上のメールや電話への応答を拒否できる権利を指す。フランスでは労働法により、つながらない権利が法制化されている。
改正案:勤務時間外や休日に、上司や顧客からのメール・チャット・電話への対応を拒否できる権利について、国が明確な指針(ガイドライン)を示す。法で義務化するものではなく、社内)レールを労使で検討していくガイドラインである。
背景:ワークライフバランスの実現やテレワークの普及など仕事とプライベートの境界が消えたことへの対策。
今回は以上、次号で残りを解説する。
[文責]八木澤 和良]
八木澤社会保険労務士事務所 県北支部長
Posted on 2026年3月5日(木) 16:33
コラム
今月の書籍紹介
AIと上手につきあうためのヒントになる本
みなさんは「AI(人工知能)」を使ったことがありますか。人工知能とは、人間のように考えたり答えたりするコンピューターのことです。最近はテレビやインターネットでもよく取り上げられ、この数年で驚くほど進歩しました。私が使い始めた約3 年前と比べても、その変化の大きさには目を見張るものがあります。
「ChatGPT」という対話型AI をご存じでしょうか。文章で質問すると、人と会話しているように自然な言華で答えてくれるサービスです。2年ほど前は、もっともらしい誤情報、いわゆる「ハルシネーション」を返すことも多く、正直あまり信用できないと感じ、一度使うのをやめました。
しかし現在はまた使い始めました。すごく優秀になってきているからです。「その情報のもとになった資料を教えてください」と求めれば、理由や出典を示しながら説明してくれるようになっています。知らない言葉をたずねればわかりやすく教えてくれますし、「さらに詳しく」と頼めば、より深く掘り下げてくれます。問いかけ方しだいで、答えの質も変わります。
もちろん完璧ではありません。最終的には自分で本や資料を確かめる姿勢が必要です。それでも、正しく使えばAIは学びを助ける強力な道具になります。
AIには無料版と有料版があります。有料版では会話の蓄積をもとに応答が行われ、自分に合った答えが返ってくるようになります。使い続けるうちに、まるでAIを育てているような感覚さえあります。ただし、日本語資料の検索や、歴史の流れを踏まえた総合的な判断、新しい発想を生み出すことは、まだ人間のほうが得意な面もあります。
何より大切なのは、使う人の知識や思考力が結果に大きく影署するという点です。便利だからと頼り切れば、自分で考える力は弱まります。AIは「何も知らなくても助けてくれる道具」ではなく、「考える力を持つ人がさらに成長するための道具」なのです。そこでおすすめしたいのが、渡邊雅子さんの『論理的思考とは何かj (岩波新書)です。AIを使いこなすには、筋道を立てて考える力、すなわち論理的思考が欠かせません。本書は、論理の形が世界共通ではないことを示しています。アメリカでは結論を先に述べ、日本では理由を積み重ねて結論に至るなど、文化によって道筋は異なります。
AIもまた、私たちとは異なる論理で動いています。考え方の違いに気づくことが、AIとの対話を深め、人とのコミュニケーションを豊かにする第一歩になるのです。
[文責]石綱知進
株式会社共立 代表取締役
Posted on 2026年1月29日(木) 15:15
News Topic 01 2026年挨拶
自分の心に水をやり、経営の畑を耕し続ける
2026年は、幕開けから激しい情勢の変化に揺れている。海外では、なりふり構わぬトランプ政権によるベネズエラヘの武力攻撃やグリーンランド領有への力の行使、イランの一凰9反政府デモヘの武力介入の示唆など、一刻も目が離せない状況が続く。
ロシアや中国の動向も不気味だ。国内に目を向ければ、衆議院選挙を控え、目先の負担減に重きを置いた政策案が先行している。
財政悪化懸念からくる円安や長期金利の上昇は、企業や家計の負担増という影を落とし始めている。人工知能(AI) の進化と浸透が効率や利便性を高める一方で、真実と偽情報を混在させたSNS の拡散は、社会の対立や疎外、分断を加速させている。総じて世相は暗い。
こうした強大な力による現状変更や支配、ポピュリズムによる民主主義の毀損(きそん)、そして対立や分断による「連帯」の喪失。この暗い世相を前に、我々はこのまま手をこまねいていて良いのだろうか。どんなに抗っても報われない経営環境があるとしても、ただそれを受け入れるだけで良いのだろうか。
ばさばさに乾いてゆく心を ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
(「自分の感受性くらい」茨木のり子より)
中小企業家同友会は、先人たちの「中小企業は平和でこそ発展する」という教訓のもと、「中小企業の経営を守り安定させ、日本経済の自主的・平和的な繁栄をめざす」ことを目的の一つに掲げている。そこには、「自主・民主・連帯」の精神という、現在の情勢とは真逆の理念がある。
自主性を重んじるからには、自ら決断するための知恵を磨き、仲間と共有する。決め事は対話を重視した民主的な方法を模索し、一度決まったことは皆で汗をかいて推進する。他者を尊重し、違いを認めながらも深い信頼関係を築き、関わり合う。これらは非常に時間と手間の要ることであり、すぐには結果が出ないことも多い。
しかし、「自主・民主・連帯」の精神のもとに知恵を出し、汗をかき、関わり続けることで、不思議と道は拓けるものだ。何事も面白くなり、必ず誰かが手を差し伸べてくれる。
こうした歩みを着実に積み上げ、風土として組織に定着させていく。するとその組織は、ちょっとやそっとでは倒れない強い根を張り、確かな年輪を刻む太い幹となる。今年度の我々のテーマ「経営の畑を耕し、種をまき、根をはる一年~一年では終わらない経営の畑づくり、3年で企業づくりを~」は、まさにその風土を酸成しようとする挑戦である。
私自身の会社においても、今年の仕事始めに初めての「経営指針発表会」を開催することができた。指針づくりから発表会の開催まで、実に8 年もの歳月を要した。
しかしそれは、丁寧に経営の畑を耕し、種を蒔き、芽吹いた命を大切に育て、根付かせてきた結果だと、今なら胸を張って言える。畑に例えられる「風土づくり」や「企業づくり」の主体者は、まずは自らの心にたっぷりと水を与え、潤し、地に足を着けて、行く末を明る<照らす存在であらねばならない。栃木同友会の活動を通じて、私もまた多くの水と栄養を授かり、実践の技術を身につけることができた。
これから先、どのような事態が起ころうとも、我々中小企業家が平和な社会の先頭に立ち、まっとうな仕事で社会に貢献するという気概を持ちたい。同友会の活動を屈託なく推進することで、会社や会を通して、世の中を少しでも良い方向へ変えていく。今年一年、皆様とともに知恵を出し、汗をかくことをやり遂げたい。一年後、共に成長を実惑できる日が来ることを、今から心待ちにしている。
[文責]小岩 圭ー
栃木県中小企業家同友会 代表理事/株式會社 総研