9月14日15日の二日間にわたり、茨城県水戸市で第45回青年経営者全国交流会(青全交)が開催された。16の分科会が開催され、全国から総勢1200名が参加。翌日の地元茨城新聞にも、「青年経営者1200名水戸に集う」「研修と親睦、熱い2日間」と紙面に取り上げられた。そしてこの青全交の分科会の報告に我々栃木同友会の石川さん((株)イシカワ)が臨んだ。私は石川さんの報告する分科会に参加、この分科会には全国から50名が参加、6グループに分かれ活発な討議が行われた。石川さんの報告は「家業から企業へ」。グループ討論では、その報告を皆共感し、自社と自分に重ね合わせ、自社の現状・課題を赤裸々に発言し、それを受けて解決への提案、また討議から何かの糸口を掴んだ方もいた。栃木同友会でも毎月県例会を開催しているが、全国大会である青全交の熱気は格別のものであった。
第13分科会では、「事業承継」をテーマに報告が行われた。社長になりたての高畠氏((株)京富士印刷・京都市)は、2年前より承継に先立ち社内改善をすすめてきた。
同友会歴が長く指針も作成済みの氏だったが、いざ理念の共有&実践となると思うようにいかなかったと言う。
頼りにしていた片腕候補社員が退社していく際の言葉から「社員目線に立てていない事」、「社員と本気で向きあえていなかった事」に気づく。それをきっかけに「自身の社員への認識を変えた」ところから行動が変り、社内の雰囲気が変り、社員との関係性が変わりだしたという。氏の報告より「社員と共に歩む覚悟と実践が伴なわなければ承継は表面的なものに過ぎず、組織としての成長の可能性をすぼめてしまう」と感じた。氏は最後にこう問いかけて報告を終えた。「社員を本当に愛せていますか?大きな心で受け止められていますか?」
[文]山嵜俊也/タカマチ産業(株)
Posted on 2017年11月22日(水) 10:00
News Topic 02 栃木の話題
~宇都宮市で経営フォーラムを開催(栃木)~
10年ビジョン
~社員と笑える未来をつくる~

玄地 学氏
9月8日、栃木同友会の「2017経営フォーラム」がベルヴィ宇都宮(宇都宮市宿郷)を会場に開催され、オブザーバーを含め総勢91名が集った。
栃木同友会の経営フォーラムは過去にも開催されていたが、数年間のブランクを経て昨年度より復活。会員間の交流と新会員の増強を主眼に二年連続の開催となった。
今年度のテーマは「10年ビジョン ~社員と笑える未来をつくる~」。先に中同協より発行された『経営指針成文化と実践の手引き』で謳われた「10年ビジョン」をキーワードに、未来を見据えた経営のあり方について話し合った。
基調講演の報告者はケミカル産業株式会社(山形)と東洋産業株式会社(宮城)の代表取締役を務める玄地 学氏。玄地氏は宮城同友会・副代表理事ならびに中同協経営労働委員会・副委員長を兼務している。
先代が興した清掃・食品衛生資機材を扱うケミカル産業に入社した氏は、床用ワックスの市場縮小による業績の低迷や、ライバル会社だった東洋産業の倒産に伴うM&Aによる経営再建などを経験。生き残りをかけ、社員も巻き込んだ経営再建の取り組みの中から、これまでの卸売業から「総合衛生プロデュース業」に転換し、地域社会への貢献も視野に入れた新たな方向性を打ち出した。
宮城同友会の「経営指針をつくる会」に参加して10年になる玄地氏は、自社の経営理念を模索する中で新たな事業領域「総合衛生プロデュース業」を見出し、自社ブランドの開発につなげる。そのとき教科書になったのが中同協発行の『企業変革支援プログラム』だった。社員とともにステップ1およびステップ2を確実に実践。自社の経営課題がピンポイントで把握できるようになり、的確な改善策が導き出せたと云う。
およそ80分におよぶ報告の後、玄地氏が投げかけた問題提起の一つ「これから10年、戦える指針書になっていますか?」をテーマにグループ討論会を開催。自社の10年ビジョンについて考えを深めた。
基調講演後の懇親会では、今回の集いをきっかけに入会された3人の仲間へのバッジの授与式も行われるなど、収穫の多い経営フォーラムとなった。
[文]鈴木正則/アデラコンテンポラリー
Posted on 2017年11月22日(水) 09:00
News Topic 03 栃木の話題
~9月県例会~
経営指針セミナー受講者のあゆみ
9月22日、9月県例会を宇都宮市東市民活動センターにて開催した。「私たちは仕事のことを真剣に考えて、こう感じて、こう変わりました。~経営指針セミナー受講者のあゆみ~」と題して、アデラコンテンポラリー鈴木正則代表、タカマチ産業(株)山嵜俊也専務、こいあい税務会計片平芳明代表にそれぞれの経営指針セミナーを受講してどう変わっていったかの体験を語った。
鈴木氏は自分の仕事の在り方を変えたことや、そこから考える値付けをするようになったこと、自分の本当にやりたいことに気が付いてそれを仕事にするにはどうするかを考えるようになったこと、山嵜氏は自身が覚悟し始めたことによって社長や仕事とのかかわり合いや自分の考えが変わっていったこと、片平氏は自身が開業する上で経営者の視点に気がついたことなど、受講後の変化を語った。セミナー受講者の今後の活躍を期待したい。
[文]石綱知進/(株)共立