『 No.171 』カテゴリーの投稿一覧

No.171_目次

発行日:2024年 8月31日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:https://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
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No.171_News Topic:全国のNEWS

News Topic 01 全国のNEWS
~中同協第56回定時総会 in 宮城~

親から子へのバトンタッチ
〜事業承継は一筋縄ではいかない〜

2024年7月4日~5日、「~創ろう豊かな未来を、育てよう 21世紀型企業を同友会運動の新しいステージへ~」をテーマに、仙台国際センターで開催された。参加人数は全国から約1100名、栃木より6名、大盛況であった。

わたしが参加した第2分科会は、「同友会の学びと実践で進化し続ける企業づくり~Go to the Next Stage~」、事業承継をテーマにしたものであった。新潟同友会の元代表理事、有希化学(株)の二代目である本間雅樹会長とご子息、三代目の本間英樹社長の親子二代の報告である。

化学工業薬品や洗浄剤の製造販売をてがける有機化学。今回が2度目の親子間での事業承継。わが社とは会社の規模がほぼ同じ、事業承継の状況も似ている。我が社にとって大変参考になった。

本間会長は、経営指針にもとづき経営をしてきた方。そんな会長も、社長になったばかりのころは、「俺が俺が」という態度だった。経営のことを学んでいくことで、しだいに社員の話に聞き耳をもてるようになり、経営指針もつくるようになり、社員5名の会社を、今の体制までのばしてきた。新潟の代表理事をつとめていたころ、工場を新らしくして、卸売だけではない自社製品も製造するメーカーベンダーにもなった。

現在、会社を引き継いだ現社長は、「継ぐ気なし、覚悟なしのボンボンむすこ」と自己を紹介した。が、そんなことはない。入社後にみずから同友会にはいり、新潟だけでなく他県の経営者にも知己をえて、大きく自分自身をかえていく。本間社長は部署ごとの縦わりにならないように「所属長会議」という横ぐしの機能を付け加えたり、新入社員に担当相談役をもうけることで社員同士のかかわりを深くするようにした。会長時代にはなかったしくみを数多くとりいれている。

じつは、本間会長はゴールデンウイーク明けに体調をくずされた。退院後おおよそ1週間で今回の報告にのぞんでいただいている。「会長が体調をくずし、入院した時にかんがえたことは?」という質問があがった。現社長は語った。「最悪の事態もかんがえた。会社に入って10年、会社のこと同友会のことを親子でずっと話し合ってきたから不安はほとんどなかった」

わたしは本間親子の話やグループ討論の中で、自分の会社の未来を思い浮かべていた。今回は良い「後継のあり方」の実例をみせてもらうことができた。自分の経営に直接つながるはなしを率直にきかせてもらえたこと。入会してかなりたつが、あらためて同友会の全国大会のおもしろさを実感することができた。

[文](株)シンデン
代表取締役 八木仁

No.171_News Topic:全国のNEWS

News Topic 02 全国のNEWS
~中小企業家同友会全国協議会 第56期第1回幹事会~

中小企業家同友会全国協議会
第56期第1回幹事会に参加して

仙台国際センターにおいて2024年7月5日に開催された中同協総会終了直後の午後12時45分より、第1回幹事会が開催された。

幹事長 中山英敬氏((株)ヒューマンライフ)が座長となり、会長 広浜泰久氏((株)ヒロハマ)の開会挨拶、新任幹事・新任代表理事の自己紹介から幹事会は始まった。

幹事会の前半は用意された議題の説明や承認が行われた。議題は(1)新年度役員体制、(2)「総会議案に対する意見」の取り扱いについて、(3)会員増強・組織強化の取り組みについて、(4)全国行事・委員会活動などに関する報告、(5)能登半島地震支援金の第3次配分について、(6)報告事項であった。

幹事会の後半は中同協幹事に対する問題提起が行われ、広浜会長より「中同協幹事(代表理事)としての役割」がテーマとして投げかけられた。内容は(1)はじめに/同友会の立ち位置とは、(2)中同協幹事の役割、(3)同友会理念の体現、(4)同友会運動の推進/代表理事の役割チェックシートの説明が行われた。

その上でグループ討論が行われ、討論テーマは「①自己紹介、問題提起の感想。②問題提起を受けて、中同協幹事として、各同友会の役員・事務局としてどのように取り組んでいきますか。」が設定され、グループ討論が行われた。

グループ討論中でも触れられたが、「代表理事の役割チェックシート」には、①自社の企業づくり、②同友会のビジョン、目標の明確化、理事会の機能、③運動の有機的展開と外部との関係づくり、④組織づくりの展望、会員増強の計画化、⑤事務局の育成、理念・目標の共有が掲げられている。

今年度から代表理事を拝命した私としては、このチェックシートが現時点でどこまでできているかを再点検し、これから自社と栃木同友会とでどのように積み重ねていくかを考える手掛かりとなった。

さらに、中同協幹事会でのグループ討論では、各地の正副代表理事・専務理事がチェックシートに記されたそれぞれの場面でどんなことを意識しながら各地同友会の運動を行っているかを学ぶ機会となった。

中同協総会及び第1回幹事会においてたくさんの学びを持ち帰ることができ、これらを栃木同友会及び自社でどのように実践していくかが問われていると感じた。

[文]代表理事(株)ウィステリアコンパス
斎藤秀樹

No.171_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 03 栃木のNEWS
~鹿沼・日光支部7月例会~

自社を学び、
地域とのつながりを考ていったことから学んだこと

7月24日鹿沼・日光支部例会に、株式会社エスティビー代表取締役そして群馬同友会の副代表理事を務める杉﨑由里氏をお迎えし「人と地域と社会連携~同友会の学びをどう生かす?~」と題し講演いただきました。

杉﨑氏が同友会に入会して16年。当初は「私にも意見を述べられる場所がある!嬉しい!」と思いに共感を求めていた筈が時には先輩経営者から苦言を呈されながらも、「共育委員会」「経営指針作成」「青年部」「共同求人」と、同友会での学びと実践とフル活用し、間に2013年に事業承継され自社の在り方への気づきを徹底し継続して構築し成長し続けています

株式会社エスティビーは、「産廃物運搬・産廃リサイクル提案・塗装プラント清掃」という業種ながら「従業員の平均年齢33歳・女性比率高め」という事が人材育成の素晴らしい成果の1つと言えると思います。入会以前は、ドライバーさん達とのコミュニケーションも取れず話をしても無駄と距離があり、杉﨑氏は「ぐちゃぐちゃエピソード」として過去には辛い経験もありました。

杉﨑氏は「経営とは永続条件の構築」と学んだけれど、毎年1歳ずつ年をとるのだから採用計画はどう企てればいいかと動き出します。「群馬共同求人」が目指す「豊かな地域社会」の実践として、「社会連携協議会構想」を掲げ、学校・仕事・地域社会をつなぐ為に積極的に「社会連携シンポジウム」を開催し、地域にも自社にも学びの空気感を創り出します。本当に素晴らしい取り組みに心打たれました。継続は力なりです。

そして「現場のことは何とかするからボスはちゃんと経営できるように勉強してきて」と更に背中をおされ更に前に進みます。

杉﨑氏は学びを自社にやって確かめる実践として、「人材育成(組織力・人材開発力・機動力)」「チームの定性目標」「評価制度キャリアステップ」や、カッツ理論・カオス理論を取り入れました。成果として「無災害記録」を表彰され続けています。

そして、社員の意欲が深まり「会議・研修の制度化」の実現がなされました。更に、社員より自社独自の取り組みをしたいと企画し、「単なる就労体験ではなく、働くとは何ぞや?」を学びに来る学生のインターンシップをされてます。インターンシップにより、社員の学びの次元の高まりを感じ、杉﨑氏も「キャリア教育コーディネーター」の資格を取得し更なる高みを目指されています。

経営理念は「絶やさぬために」。最後に「近者説遠者来」と「永続的に発展する為に皆さんは何をしますか?」と優しく語られ、大変学び多き例会となりました。

杉﨑由里氏 講演時の写真

[文]鹿沼・日光支部幹事 大倉ホンダ販売株式会社
取締役 鷹羽知子

No.171_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 04 栃木のNEWS
~インターンシップマッチングイベント~

宇都宮大の学生ベンチャー「コラベルト」が主催するインターンシップマッチングイベントが、7月21日(土)に校内の石井会館にて開催され、会員7社、会外1社の計8社が参加した。

本イベントは、宇都宮大学生から同友会に対して「地元で就職を考えている学生に向けてミスマッチのない就職を地元で実現できる環境をつくりたい」とインターンシップ等の説明会を学内で開催したいとアプローチがあり実現した。

栃木同友会では、経営労働委員会が中心となって、インターンシップや採用について学生と企業双方が理解を深める活動として懇談会を2回開催するなど準備を進めてきた。(商い話No.168No.170参照)

学生のアンケート結果では「一社一社ていねいに話を聞くことができた」「近場にどのような企業があるかを知る良い機会になった」という声があり、「ミスマッチのない就職を地元で実現できる環境をつくる」という目的の一部は果たせたのではないかと思う。参加企業各社にはそれぞれ複数名の学生とのマッチングができており、今後具体的な内容・日程調整の上、インターンシップが実施される予定である。

私自身、学生時代に様々なインターンシップに参加し、中小企業経営者の方々と接点を取る活動をしていた。そこで感じたことは「世の中にはこんなにも一生懸命に、そして楽しんで仕事をしている経営者の方が多い」ことを知った。

自分にどんな仕事が向いていて何が出来るか分からないが、決して目立たないけれども魅力あふれる中小企業、特に社長の顔が見える会社に飛び込んでみようと思ったことを今回のイベントを通じて思い出した。

宇都宮大学生が実施した校内アンケートでは、地元で就職したいと考える学生が約50%いるとの結果が出ている。ただし、これには「魅力ある企業があれば」という条件がつくのではないかと思う。

インターンシップ=採用ありきという考えが一般的ではあるが、学生との関わりを持つことで、自社の社会に対する役割を見つめ直したり、そもそも学生に自社の魅力を語れない現実を突きつけられたり…我々にとって学び成長の機会である。ぜひ、学生との関わりの中で、「魅力ある企業」になるべく自社を共に磨いていきたい。

今後もコラベルトと連携して、インターンシップ等の活動を続けていきたいと考えている。10月を目途にマッチングイベントおよびインターンシップ実施の振り返りと今後の展開を検討する懇談会を実施予定である。ぜひ共に活動しましょう。

インターンシップマッチングイベント開催の様子

[文]経営労働委員長 サンプラスチック株式会社
代表取締役 大江正孝

栃木県中小企業家同友会

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