『 No.146 』カテゴリーの投稿一覧

No.146_目次

発行日:2022年 7月31日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:http://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
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No.146_News Topic:全国のNEWS

News Topic 01 全国のNEWS
~中小企業家同友会全国協議会第54回定時総会 in 沖縄~

誇り高き「理念」につどい 新しい時代へチャレンジ!

2022年7月7日・8日の2日間に亘り、中小企業家同友会全国協議会(以下「中同協」の第54回定期総会が開催された。

1日目は全部で17の分科会が開催され、私は第6分科会【採用と共育】「社員と共に創り上げた『日本で一番大切にしたい会社』」((株)琉球補聴器 代表取締役 森山 賢氏(沖縄同友会理事)の報告に参加した。

父親の会社に中途入社した森山氏は、自社にある問題の原因が自身にあることを社員から突き付けられ「本当のリーダーになろう!」と決意。そこから自身の態度を改めることから始まった。森山氏が社員と関わる際の3つの柱は、①理念の浸透、②朝礼を活かす、③みんなの夢を実現する「夢決定会議」。

森山氏の言葉で特に印象に残ったのは「変えられるのは自分だけ」と、採用・共育に関して「泳げるようになってからプールに入る人は居ない」の二つで、私自身に深く響いた。

分科会開催の様子

中小企業は平和の上に成り立つ

崎原真弓氏の写真

崎原真弓氏

2日目はてぃーだ観光(株)取締役 崎原真弓氏による特別報告。同氏はバスガイドを仕事としているが、その型破りなガイディングスタイルから「沖縄のスーパーガイド」と称されている。激動の歴史を生き抜いた琉球の先人たちが大切に語り継いできた真心「肝心(ちむぐくる)」。それをテーマに構成された独り語りや唄・三線(さんしん)・琉球舞踊・沖縄空手を演出に取り込んでいた。

崎原氏の報告は三線から始まり、ウクライナ戦争に対する悲しみ、黙とう、そして「お婆」の姿に扮して77年前の沖縄戦、大人の起こした戦争により一瞬でたくさんの子供たちの命が奪われた深い深い悲しみ、そして、何事もない当たり前の三度の食事がある有難さ、人間は支え合って成長していくもの。この想いをお話し頂いた。

我々中小企業は平和があって成り立つが、平和のありがたさを深く再確認させて頂いた特別報告だった。

続く特別講演は、京都橘大学教授・京都大学名誉教授 岡田知弘氏による「ポストコロナと中小企業の果たす役割 〜新たな地域経済社会への展望〜」だった。岡田氏からは、日本の中小企業を取り巻く情勢を主体的観点からとらえ、日本経済・地域経済再生の方向はどうあるべきかを投げかけた。その上で、コロナ下でも地域の中で大きな社会的役割を果たす中小企業家たちと同友会組織、そして、展望「ポストコロナ」を真に中小企業が主役の時代にしていこうという内容となった。

今回の定時総会は予定されていた全体での懇親会が中止となったが、設営された沖縄同友会の皆様から、組織運営についていくつもの学びを得ることができた。また、今回は栃木同友会八木代表の分科会報告が行われたが、その慰労会へ栃木同友会メンバーだけでなく中同協顧問国吉氏にも加わって頂き、栃木同友会の未来を語り合う場となった。今回の中同協定時総会で得られたことを、自社と同友会活動に繋げ、実践していきたい。

[文責]株式会社ウィステリアコンパス
斎藤秀樹

No.146_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
~6月県例会 県南支部設営~

6月の県南支部例会は小山城南市民交流センターゆめまちとZOOMで開催された。今回の報告者は株式会社シンデンの代表取締役八木仁氏である。7月に控えた中同協第54回定時総会プレ例会として、テーマ「私たちは中継者」が報告された。主なテーマは以下の4つで、①自社の従業員の年齢構成について、②後継者は「ひがみ、ねたみ」の対象となる、③社員さんは自社の商品・サービスに誇りを持っているのか?、④次の後継者に何を一番伝えるのか? について報告が行われた。

いずれの内容も経営者の立場であれば興味深い課題で、向き合わずにはいられないと思う。個人的見解では有るが纏めると、①については手当をしないと時間の経過と共に社員の平均年齢が上昇し会社の存続に係る。②については組織に於ける人の心について理解と対処方法を知らないと組織の統制が難しくなり安定的な運営が遠のく。③については労使見解にある「やりがいのある仕事」を社員がしていないと会社の存続はないかも知れない可能性が高まる。④経営者とし積み重ねて来た知見をどのように次の経営者に伝えるのか?と私はこう捉えた。

いずれのテーマも八木代表自身が20年以上経営者として現場で悩み、考えて実践して来た事を非常に分かりやすくお話して頂きました。その報告内容を聞けば「ああ、成程!」と頷く様な目から鱗の貴重な体験談と解決方法ばかり。私はこう思う。大切な事はその課題を前に「真摯に向き合う」という姿勢と「経営をする」という強い決意なのではないのだろうか?人間誰しも易きに流れたい。経営をしていれば様々な課題や困難は訪れない事はないだろう。そんな時でも正面から向き合って課題を克服してきた八木代表の経営成果の発表は、間違いなく沖縄の地でも多くの経営者に希望の光を輝かせるだろう。

6月県例会プレ例会の様子

全国総会第8分科会で報告する八木仁氏

[文責]株式会社アイテム
阿良山輝明

No.146_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 03 栃木のNEWS
~県央支部暑気払い~

戻り梅雨となった7月15日の蒸し暑い夕暮れ、県央支部例会の暑気払いが、同友会事務局近くの「朝採りレストラン Nukumori」にて開催された。

思えばこの二年あまり、県央支部の皆さんとは食事をしながらじっくりと語り合う機会が殆どなかったため、貸し切り状態となったお店に支部メンバー10名が集まり、お互いの近況報告や雑談、経営に関する談話に大いに花を咲かせた。

ひときわ参加メンバーの経営課題の話題になると、酒が入っていながらも、様々な視点・角度から鋭い問いかけがなされたうえ、議論が盛り上がり、アドバイスする方もされる方も各々が気づきを得た様子であった。

各会社においてもここ数年、暑気払いはもとより、歓送迎会、懇親会、忘年会等が自粛されているところが多いと思われるが、飲食とともに、思い思いの話題を振りまきながら社員さんとのコミュニケーションをとることがいかに大切な時間であったかに気づかされ、自粛が当たり前とならないように工夫していきたいとの思いに至った。

今回、お店のオーナーのご厚意で長居させてもらい、あっという間に3時間程度が過ぎてしまったが、名残惜しくもそれぞれがまた、経営に向き合う姿勢を確認しあいながらの解散となった。

そして来年も、更に多くの方々と暑気払いをご一緒出来ることを楽しみにしている。

[文責]株式會社総研
小岩圭一

No.146_コラム

コラム

私と中小企業家同友会

株式会社フカサワ 取締役会長
栃木県中小企業家同友会 相談役 深澤雄一

深澤雄一氏の写真

今から35年前、1987年、中小企業家同友会立ち上げから数ヶ月後、代表理事で弊社のお客様、こいしや食品の小池社長様から誘われて例会に出席した。「ほーおもしろい会があるもんだ。」その時強制的に?入会となった。立ち上げメンバーといってもよい会員は30~40名だったと思います。

然しながら当時の私は37歳にて常務取締役営業本部長になったばかりで、社内に於いては支店・お客様訪問・仕入先の代理店会出席などと、例会に出る余裕がなかった。そんな訳で3年間、名前だけの隠れキリシタン?だった。

1989年になって専務取締役営業本部長となり、多少の余裕が出来てきた。代表が今井本店の今井社長様に変わっていた。それから1996年、東陽機器の石井専務さんが代表になるまで10年間で7人程代表が変わった。

石井さんと、「こんなにコロコロと変わるようでは良くない」と話したものだった。石井さんは1996年から1998年まで3年間代表を務めた。疲れたから変わってという事で私におはちが廻って来た。私も短期ではだめだと言ってしまったが故に後に引けなくなった。そのために1999年から2005年までの7年間代表を務める事となった。会社内では社長になって7年目から14年目まで、ちょうど脂が乗り切っている時だった。私にとってすべてが学びの中から実践の連続だったようです。

さて、昨今の話に変わりますが、今まで長いデフレが続きましたが、この1~2年の急激なインフレは悪いインフレの代表で「プッシュ型インフレ」と言われています。その昔、1973年~74年の第一次オイルショック、物の価格がアッという間に20%、30%と値上がりしていった。

私が大学を卒業、そして就職した時1972年4月、初任給40,000円、2年目55,000円、3年目65,000円、4年目75,000円。4~5年で2倍。6年目で10万円。なんと2.5倍の給与となった。この間に物価は1.8倍。勝った。物価に給与が。この方式のインフレは、良いインフレと言う。

これからはどうでしょう。原材料から加工品2倍UP、中間販売で30%UP、最終消費者物価はすぐに10%UPとなるであろう。さて、給与は3%にせよと政府が言う。すぐにでも5%、10%給与を上げてゆかねばならない。社員さんの幸福の為には何としても上げてゆく、その覚悟でゆかねばならない。

それ故に、企業は社員さんの幸せの道具として機能しなければなりません。1番目に社員さんとその家族への物・心両面の向上。その為に、2番目にお客様・仕入先様への奉仕。それによって3番目、社会に貢献する。結果として4番目、高収益体質となる。これが企業のあるべき姿です。中小企業家同友会メンバー社員さんの幸せを願いながら筆を置かせて戴きます。

栃木県中小企業家同友会

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