『 No.121 』カテゴリーの投稿一覧

No.121_目次

発行日:2020年 6月30日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:http://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
※左の画像をクリックするとPDF版がご覧いただけます。

No.121_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 01 栃木のNEWS
~栃木同友会第35回総会 及び 2020年度第1回理事会の開催 報告~

今年度の栃木同友会定時総会は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止対応を鑑み、議案書郵送による議案の提案、FAX等の返信による質問・異議受付を行い15日時点で議案に関する異議申立てなしとして議案が承認された。承認後初となる2020年度第1回理事会は翌16日(火)とちぎ福祉プラザにて行われた。実際に顔を合わせての理事会開催は約3か月ぶり、新型コロナウイルス感染症が各社に様々な影響を与えている中での集まりとなった。

理事会では、この間の取り組みが検証された。「3月はフェーズの変化が速くyoutubeや書面でのニュースを発信した。4~5月に入ると、ZOOM会議の準備と拡張でリアルタイムでの情報交換が可能になったが、頻繁になるZOOM会議、LINE対応に比して、全会員に声が届かないという意見が出ており、その対応をどうしていくか・・の課題が残された。

山中代表理事は「こうして皆さんと一堂に会し、お話をすることで励まされ、力づけられます。今年度の活動方針は「かかわる」です。私たち役員が率先して会員の皆さんとかかわり、同友会の連帯の輪を広げコロナに負けない会社作りを推進していきましょう」と語り、生の声を届けるためにも連絡網を作り各社の状況を聞こう、という提案がなされ詳細は常任理事会で決める運びとなった。

また、2020年度の新役員体制が下記の通り決定した。

【常任理事】
相談役理事 深澤雄一・石井国夫
代 表 理 事 八木 仁・山中重雄
副代表理事 斎藤秀樹・石川大樹
専 務 理 事 石綱知進
事 務 局 長 二階堂英夫
常 任 理 事 計8 名

【理 事】50音順
阿良山輝明・臼井進(新)・大江正孝・神戸真弓
片平芳明・小岩圭一・小山研一・高井泰宏
林弘子・福田忠史・八木澤和良・山嵜俊也
行廣智明(新) 理事 計21名

【中同協幹事】
八木 仁・山中重雄・斎藤秀樹

2020年度第1回理事会集合写真

2020年度第1回理事会 コロナに負けない

No.121_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
~緊急WEB例会第3弾「吉田先生に聞く、ポストコロナの経営戦略」~

吉田敬一先生 WEB例会写真

吉田敬一先生

栃木同友会では、3月以降、アンケート調査や新型コロナウイルス関連のニュースの発行などを行ってきました。しかし、経営労働委員会では「一社もつぶさない」ためには、情報発信も大事だが、会員の知恵を出し合う交流の場が必要と「緊急WEB例会」を開催することにしました。

5月6日、19日の第1回、第2回目は資金準備についての学習会を行いました。会員から出された「これからどころか今何が起きているのかわからない」という声を受け、元駒澤大学経済学部 吉田敬一教授を講師に、情勢と今後の経営戦略をテーマに、6月17日に第3回目のWEB例会を開催しました。群馬、山梨、大分同友会からも含め、48名が参加しました。

今の状況をどう見るか、今後予想される困難について、豊富な資料を基に解説され、その背景に「経済のグローバル化」や「消費増税不況」などの要因が複合的に存在していること、それらを構造的に把握、分析し、本質をつかむことの重要性を強調されました。

生き残り策は、外部環境の分析、顧客のニーズの把握、それに応えるための自社の固有技術の見直し、社員との共有など、経営指針の実践そのものであると提起されました。

そして、同友会の仲間とお互いの知恵を交流し、同友会の先達の経験に学ぶことで困難を乗り越えられること、振興条例運動を通して、地域づくりの担い手となることへの期待が語られました。グループ討論でも、経営指針の大切さが再確認されました。経営労働委員長の大江正孝氏は、当事者意識をもって実践すること、自社や自己の分析はひとりでは難しい、同友会の仲間と一緒に行いましょうとまとめました。
(文責 中同協「中小企業家しんぶん」より)

例会場風景写真

例会場風景

緊急WEB例会 WEB参加者写真

緊急WEB例会 1/2

No.121_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 03 栃木のNEWS
~各支部でZOOM例会が行われる~

鹿沼・日光支部では6月22日(月)「with コロナ、after コロナ」をテーマにZOOM例会が開催され、ゲストを含め18名が参加した。今回は鹿沼・日光支部より3者が事例報告を行った。

①(株)コメノイの浅野敏一氏は、街の薬剤師としての立場から「コロナ感染症は『目・口・鼻』からの感染、いかにしてウィルスがここに届かないようにするかを工夫しながら対応する必要がある。また、世界的な蔓延の状況から鑑みても収束までには1年以上のスパンを考えておくことが必要である」と報告した。

②(株)行廣国際アカデミーの行廣社長からは3月後半より時系列で何が起こり、どう行動してきたかの激動の日々が報告された(商い話120号参照)

更に(有)風間総合サービスの風間社長より売上が激減した日光珈琲が、クラウドファンディングを通して沢山の思いがけない方からの励ましをいただいた話、これまで構想だけで前に進まなかったオンラインショップが社員たちの手によって開設されている現状等が報告された。

風間氏は「苦境の中にあっても、『なにもしないことが一番つらい』今までしていなかったことも含めて何ができるのかを具体的に深めていくことが大事、そのとき一緒に考えることができる人が近くにいること、『つながる』ことが大切だと思います。」と語った。

3者の報告後3グループに分かれてグループ討議が行われた。テレワークをきっかけに開疎化(シン・ニホンより)・エネルギーの自給率向上などをキーワードに地域にどんな魅力があるのか?など、after コロナを生きるヒントを探りあった。

また、6月25日(木)には県南支部例会が開催され10名が参加した。参加者のフリートークから雇用助成金の取り扱いについて(10割受給されている中での社内にある不公平感等々)、あるいはコロナは労災?といったことをテーマに掘り下げた話し合いがなされた。

鹿沼・日光支部6月例会 WEB参加者写真

鹿沼・日光支部 6月例会

県南支部6月例会 WEB参加者写真

県南支部 6月例会

No.121_News Topic:エッセイでちょっと一息

News Topic 04 エッセイでちょっと一息
~プランBでいこう!~

白衣の下スラリと伸びた美脚にピンヒールの靴。美貌の女医がきっぱりと言い放つ、「大丈夫、わたし絶対失敗しませんから!」ああ、なんて頼もしい。あんな女医さんに手術されたい。全国の男性諸氏に大人気の医療ドラマが終了した。とにかくリアルな手術シーンと如何にも本当っぽい難解な医療用語、世相を取り入れたタイムリーなストーリーに引き込まれた。

患者を忘れ権力闘争に明け暮れ、彼女を妨害しようとする白い巨塔の医師たち。彼らをものともせず神業的なスキルで次々に難手術を成功させるだけでなく、病院組織の問題までバッサリと切りまくる「フリーランスの医師」は、数ある病院ドラマ随一のニューヒロインだった。

生身の体を切り刻み、症状を劇的に改善する「外科医」は、病院の中でも花形だと思うが、現実は常にリスクと隣り合わせで相当強いメンタルを要求される職業だと思う。絶対に失敗は許されないけれど、人間に絶対はあり得ない。

もう、ずいぶん以前になるが、僕も胆石の手術を受けたことがある。腹腔鏡手術と言ってお腹に穴を開けてファイバースコープを入れ、覗きながら行う手術だった。

手術は初めてだったので不安がる僕に対して、執刀医の先生は「開腹と違って身体の負担が少なく、術後の回復も早い」などと一通りの説明をしてくれた。

それでも、心配する僕に対し先生は言った。「大丈夫ですよ、わたし今までにもう百例以上の同様の手術をやってますから。結果も、九十五パーセント以上成功してます」「え、その五パーセントはどうなったんですか」その先生は評判の高い名医なのだが、その分合理的で斟酌無しの説明をする方の様だった。僕の動揺を見透かしたように、こう続けた。

「誤解しないでください。患者さんの状況は千差万別で、高齢の方やほかの病気を併発している方、実際に覗いてみたら癒着がひどく切除困難な方など当初の予定通りいかないケースは、どうしてもあります。失敗するわけではありませんよ」

僕は少し不安を残しながらも納得して同意書にサインしたのだった。確かに百パーセントは現実にはないのかもしれない。

ドラマの女医が百パーセント成功するのは、不測の事態にも対応できる次善の策を用意しているからである。手術続行不可能な問題を前に、皆が追い詰められ、あきらめかけたその時に、彼女は高らかに宣言するのだ。

「術式変更、これより〇〇式○○を行う」この次善の策がどれだけ意外性があって難しいか、早い段階から周到に準備されていたかがドラマの見せ所だ。毎回、視聴者は予想を超えた展開に喝采をおくるのだった。

この「次善の策」は外国映画だと「プランB」と呼ばれたりしていて、アクション映画ではお約束の展開である。例えば人質救出作戦で、敵に脱出ルートを見抜かれて動揺するチームに対し、ヒーローは言う。

「心配するな、これよりプランBに移る」すると、意外なところにルートがあったり武器を調達出来たりして(しばしば、「あり得ねーだろ」と突っ込みを入れたくなるような、ご都合主義なのだが)みごと危機を突破できるのだった。要するに、「計画変更」と言わないのは「想定内」だから安心しろという事だ。

でも、考えてみるとプランBを用意しておくのは、我々が仕事を進めるうえで必須の事だと思う。

僕らのプロとしての仕事も失敗が許されない。品質が良いのは当たり前、決められた予算内で完成させなければならないし納期は絶対である。日々、ぎりぎりの条件で仕事をこなす僕らにとってプランBは必須で、これを用意しておける事がプロの条件と思いながら仕事をしている。プロに失敗がないのはこれがあるからだ。

僕の胆石手術の場合も、無事成功に終わったのだが術後の先生の説明で、「あなたの場合、お腹に手術跡が三か所あるでしょう。当初、二か所だけで十分な予定だったのですが、覗いてみると予想外に内臓脂肪が沢山ついていて難しかったので、もう一か所開けさせてもらいました。」と、言われた。

このお陰?で、その後僕は発奮してダイエットに励み、運動する習慣も出来て以前より健康になった。さすがはプロの仕事。先生のプランBは副次的な効果も生んだのであった。

さあ、新型コロナ不況で受注が激減する昨今、次の会議ではこう宣言しよう。
「心配するな、これより経営計画はプランBに移行する」

(有)赤札堂印刷所
小山研一

栃木県中小企業家同友会

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