No.66 第27回 企業訪問 (下野農園)

栃木こだわり農家情報発信するレストラン
 下野農園

昨年12月、宇都宮市下戸祭、競輪場通りから南へ少し入ったあたりに「下野農園」という、少々変わった名前のレストランがオープンした。今回は、このレストランを運営する(株)ファームアンドファームカンパニーを訪問して、藤井社長の話を伺った。

訪問先がレストランと言うことで、迷惑を掛けないように平日の午後2時という約束で訪問したにもかかわらず店内はお客様で溢れ、活気に満ちていた。とりあえずランチとコーヒーを注文、出てきた料理を見て納得した。地元産のこだわり野菜を使ったサラダに、何と、メインは八溝山系の野生の「猪」料理!味はもちろん、おしゃれな盛りつけが美しく、店内が女性客で埋まっているのも頷けた。

藤井社長は若干35才、海外留学からホンダ技研勤務を経て農業関連の会社設立という異色の経歴の持ち主である。会社設立の志を尋ねると、会社員時代に不満が有ったわけではなく、ホンダ技研でも充分自己実現出来ていたが、さらに社会に貢献したい=人を喜ばせたいと考え、退社して独立開業の道を歩み始めたそうだ。

以前からより良い社会を作るためには、疲弊した地方の活性化が不可欠であり、地方の活性化のカギは農業にあると考えていた藤井社長は、中小企業診断士の資格をとり経営を学ぶと、トータル的な農業支援の会社(株)ファームアンドファームカンパニーを立ち上げた。地方でビジネスを立ち上げる中でそこの農産物を特産ブランド化し地方にお金が回る仕組みを作る。これこそが農業の活性化=地方の活性化だと考えた。行政や農協は、みんなに平等を原則とするため、かえってブランド化の妨げになる場合があると聞いたことがある。ブランド化とは差別化なので民間ビジネスを通じてこそ特産ブランド化が達成可能となるのだろう。

下野農園では、各テーブルにその素材(農産物)の生産者の写真と共に、生産者の思い・こだわりを詳しく記したパンフレットが置いてある。また、ファーマーズナイト(交流会)や見学会なども開催している。単なる料理の提供ではなく、消費者と生産者の接点とすることでここを通じてブランド農産物づくりに役立てようというものだ。

下野農園はまだ始まったばかりだが、とりあえず「食」に興味を持って頂いたお客様をその奥にある「農」にまでどうやって興味を深めて頂くか、また生産者に対しては消費者のニーズをいかに的確に伝え、それぞれの農産物を改良・開発しブランド化をすすめてもらうかが今後の課題だという。

同友会で良い仲間づくりをしたいという藤井社長の挑戦にエールを送ろう。

取材・小山 研一

(株)ファーム・アンド・ファーム・カンパニー
〒320-0055 栃木県宇都宮市下戸祭 2-3-2
TEL 028-678-3411 FAX 028-678-3412
http://www.farmfirm.co.jp

下野農園
TEL 028-678-6593 FAX 028-678-6594
lunch 11:30〜14:00
diner 17:30〜22:00(金・土〜23:00)
close 月曜日
http://www.shimotsukefarm.com

栃木県中小企業家同友会

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