『 No.186 』カテゴリーの投稿一覧

No.186_目次

発行日:2025年 11月30日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:https://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
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No.186_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 01 栃木のNEWS

2025合同入社式フオローアップ研修

11月10日、栃木県総合文化センターにて、今年4月の合同入社式に参加した新入社員を対象にフォローアップ研修を開催しました。

はじめに、事前課題として会社紹介をしてもらいました。入社約半年とは思えないほど、堂々とわかりやすく自社の事業内容や会社の魅力をまとめています。

その後の個人発表は、現在の仕事内容、よくできたこと、大変だったこと、それに対してどのように対応したか、半年間で身に付けたこと、仕事のやりがい、これからの目標についてです。先翡への確認方法、電話対応、報連相など、日頃の業務の中で工夫しながら身に付けてきたことや、今後の目標など、発表から社会人として成長した姿を感じることができました。

後半は、「働く目的を再考する」というテーマで講義を受け、「成長」の定義に関するワークを行いました。自分にとって成長とは何かを言葉にし、その後図式化し、そこから行動習慣を3 つ考えます。最後に「働く理由の振り返りシート」を記入し、改めて自分にとって働くことの目的や意味を確認することができました

NPO 法人CCV 神戸真弓

今回の研修の学びは、成長を意図的に行うためのコツだ。ただこなすのではなく、創意工夫や、とりあえず実行し振り返りを行い改良するということが成長をもたらすことが分かった。

同期から学んだことは、上司への質問の工夫だ。同期が、上司に質問をするときYESかNOかで答えられる質問を心掛けていると言っていた。私もそれを意識するために、調べ上げて推察してから質問することを心掛けたし)。

NPO 法人CCV 村山力斗

研修会を通して、これまでの仕事について振り返ることができ、自分の仕事への取り組み方や価値観について考えることができました。

また、同期や先輩方の意見を聞い

たことで、自分の仕事への考え方について課題や改善点が明確になりました。今後は研修会での学びを活かし、社会人としてより成長できるよう努めて参ります。

株式會社総研確認検査部 尾上日毬

研修会では、成長を起こす行動習慣について意見交換など実施しました。一人一人考えが違い、様々な視点からの成長方法がありました。私が仕事で行き詰った際に活用したいと思ったことは、まず振り返りをして考えると同時に行動。そして、ヒントを探し続けることが成長する上で大切であることを学び、大変参考になりました。

株式留社総研建設調査部 三瓶功登

本研修を通して、自身が考える成長の意義や働く目的について初心に返って改めて見つめ直し、仕事に対する考え方を再確認する良い機会となりました。また、多様な方々と意見を共有する中で、それぞれの価値観や仕事への姿勢に触れ、考え方の視野を広げることができ、大変有意義な時間を過ごすことができたと思っています。

株式會社総研環境分析部 芳田向日葵

昨今において我々中小企業は人の採用において非常に厳しい状況におかれています。どのようにしたら我々の会社を知ってもらい、選んでもらうことが出来るのか?そして、やっとの思いで採用した社員が定着して、活躍してもらうためにはどうしたらよいのか?そのヒントが、この合同入社式やフォローアップ研修に隠されています。

次年度もまた4月に合同入社式、10月にはフォローアップ研修の開催を予定しております。4月の合同入社式は新卒のみならず若手の中途採用者も参加可能で、一つの節目としてふさわしい場となっています。そして、フォーローアップ研修についても、日頃の業務に慣れてきた若手社員への大きな気づきを与えます。是非多くの方のご参加をお待ちしています。我々の手で地域の若者の可能性を広げていきましょう!

経営労働委員会 小岩圭一

No.186_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
県南支部10月度県例会

中小企業の採用を考える例会
〜現状とありたい姿から採用を考える〜

10月17日、宇都宮市民活動センターにて10月度県例会が開催された。

「人は石垣、人は城、人は堀」として「国造り」を語ったのは甲斐の戦国武将武田信玄であるが、現代においての「国造り」を「企業経営」とするならば、今回のテーマは経営の根幹を成す重要事項、昨今の人出不足状況においては緊急案件と言える。

この日の例会構成は、①実際に作業する「ワーク」、②情報入手の「プレゼン」、③その後再度「ワーク」、④互いの考えを話合う「グループ討議」、⑤発表「サークルアップ」。
この構成が実に秀逸と惑じた。

先ずは①、「自社の有りたい姿」と「自社の採用のありたい姿」を現状と行動ステップに分けて各々がシートを埋めていくというワーク。

この時点での現状認識を書いくという物、言い換えれば「今のまっさらな自社と経営者としての認識を記せ」である。

「書け!」と言われてもこの手の物は直ぐに書けるものではない、しかし心配は無用、主催者は準備周到、その為のサポート文言を用紙に記載してくれている→「自社は(採用は)目標に対して今どこにいるのか?」「事実のみに基づいて記入(推測、感情は入れない)」等々。

このお陰で順調にワークの記入が進んだ。

次に②、情報入手のプレゼン、担当は県南支部山器支部長、中小企業の人材確保に関係する調査結果を発表した。

先ず「人材不足に対して実施されている具体的内容」「中小企業の採用動向」「実際の募集の方法」「人材確保に成功した企業の特徴」等の事象を数字とグラフデータで紹介。次に好結果を残している企業が実施している有効事例の発表。

自社の縁故者による「リファラル採用」は新しい情報であった。

その後に③、再度のワーク。内容は最初のワークと同じシートを記入するという物だが、「プレゼンにより未知情報がインプットされた後に書いてみる事」が肝と感じた。

ほんの半時前に自身が書いたシートが違って見えるのである。

惜報と言う刺激を受けて自身の考えが動いた(更新された)のか、記入する内容が変わってくるのである。現状記入では「他社との比較」という新たな視点が加わり、行動ステップ記入では自社の取り組みにおいて「どの辺が足りないのか?」「どこに改善の道があるのか?」が見えてくるのである。

これが出来た後に④、同友会の特徴でもあるグループ討議、二つのテーマで実施、最初に「自身が作成したシートの発表」時間は3分、この時間内に思いの丈を発表しきるというのも非常に有効なトレーニングと感じた。

次に「他者の発表、例会全体を通して気付いた事」のテーマ、相互に惑想、気付きを述べ合うものと言うものである。

同友会と言う同じ志を持つもの同士だから実現する忌憚なき意見交換、相互提案は非常に賞重な物であり、毎回「時間を延長させて下さい!」となる。(しかし時間は有限、この日も予定時間で終了となったのであった…残念!)

最後に④、サークルアップ、全員がこの日の学び、感じたことを発表しシェアし合うという物。参加者全員から熱弁がふるわれる、しかしここにも「一人1分」と言う制限あり。

学んだ多くを短時間に凝縮するというのは非常に難しいが(また勿体なくも惑じるが) これも「トレーニング」である。

最後にこのシェアを室長の小岩代表理事が「採用は経営の生命線、その向上は自社を向上させる事」と、まとめた。

まさにその通りである。経営の神様は「事業は(企業は)人なり」の言葉を好んで使ったと言う。その神様とは松下幸之助。かの大企業も社員のカの積み重ね、採用はその端緒、何より大切な活動という事であろう。

[文責]福田 忠史
県南支部幹事

No.186_コラム

コラム

学び方を学ぷための本

みなさん、「準備・実行・後始末(あとしまつ)」という言葉を聞いたことがありますか?

これは、何かをやるときには、まず準備をして、そのあと実行して、最後に後片づけや振り返りをすることが大切だ、という意味です。

でも、実際には「準備」が苦手な人が多いようです。たとえば、同友会では「例会」で聞いた話を自分の会社に取り入れて実行することをおすすめしています。でも、ここでよくあるのが、「準備」という大事なステップを飛ばして、いきなり「実行」してしまうことです。

これは、「準備」の意味ややり方がよく考えられていないから起こることです。

今の時代、多くのことは前例(過去の事例)があったり、すでに誰かが経験していることをもとにしています。だから、過去の事例をよく調べて学べば、同じような失敗をしなくてすむはずです。「こうすると失敗する」という例はたくさんあるのです。

しっかり準備して学ぶことは、失敗を防ぐ一番の方法かもしれません。

では、「どうやって学べばいいのか?」が次のポイントです。

同友会では、経営体験報告は「変化球2回ひねり」の学び」と言われます。

これは、ただ話を聞いて終わるのではなく、
1.「経営者としての共通点」を引き出す。つまり、報告者の話から自分が学びやすい中身に変えて胸に落とし込む。
2 .報告者の話から何を学んだか、自社にどう取り入れるかなどをグループ討論で話し合う。その時、自分とは違う視点からとらえている方がいるので、なぜ、そういうとらえ方をしているのか。その方の立場に立った別の学びができる。
という‘‘学び方”の考え方です。

そして、この前提に「学び方を学ぶ」というあります。

そこで今回紹介したいのが、J・モーティマー・アドラーの『本を読む本(講談社学術文庫)』です。この本は、1940 年にアメリカで出版されたもので、「本をどうやって読むべきか」をわかりやすく教えてくれる名著です。

この本では、読書を以下の4 つのステップに分けています。
1. 初級読書(Basic Reading)
2. 点検読書(lnspectional Reading)
3. 分析読書(Analytical Reading)
4. シントピカル読書(同調的読書)

このうち、読書の「準備」にあたるのが「初級読書」「点検読書」、そして実際の応用にあたるのが「シントピカル読書」といえるでしょう。シントピカル読書は知りたい事柄についていくつもの本を横断的に読んで、詳しく読み解いていく方法です。はぜひ本を手に取ってみてください。

この本は、「教養書」や「仕事の本」を読むときにとても役立ちます。もちろん、小説やエッセイなど、楽しむための本には必ずしも当てはまりませんが、「仕事」や「学び」に活かす読書としてはとても有効です。

自分の仕事や学び方を考えるうえで、ヒントがある本だと思います。

「準備」を考えるのにとても参考になります。

以前にご紹介したジェームスw.ヤング「アイデアのつくり方」も合わせて読んでいただけるといいかと思います。両書とも原著は1940 年、アメリカにて出版されています。

[文責]石綱知進
株式会社共立 代表取締役

栃木県中小企業家同友会

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