Posted on 2020年11月30日(月) 09:00
News Topic 03 栃木のNEWS
~県南支部10月例会(ZOOM)~
「事業承継、個人保証不要に中小企業成長促進法が成立」って
日経に載ってましたが、これホント?
2020年10月28日に会員8名のオブザーバーで、ZOOMにて例会が開催された。
報告者及び全体のコーディネートはプルデンシャル生命の福田忠史氏であった。
「事業承継にとって経営者保証が大きな障害」という考えを基本に、どのように我々は経営をしていくのかということを議論していたが、福田氏が作った資料で話し合っていると、どうも本質は違うのではないかということに、気が付いた。

県南支部例会資料
資料の出所は、中小企業庁のHPであった。図(画像は中小企業庁の資料)を解説すると、「2025年の日本の経営者の内、70歳以上は64%、その内、半分は、後継者が決まっているが、残りは後継者未定。この未定の内、77.3%は候補者が未定で、残り22.7% は候補者はいるが、承継を拒否。」。「その22.7%のうち59.8%が『経営者保証を理由に承認を拒否』ということであった。
我々は、この表では「70歳代で127万人の後継者未定」に注目しないとおかしいのではないかと気づいたが、会員の税理士は、「皆さんその年になると、事業の閉鎖を考えていますよ。」と言った。
その一言を聞いて、その後出した考えは以下の通りである。
企業は永続するもの、させるものと言われ、継承していくものとされてきたが、本当のところは、(法人化すると)個人事業主より税制が少し優遇され、信用も得られるので、法人設立を選択したのが現実。
人それぞれなので、「事業を閉鎖する」という考えを否定するつもりはない。ただ開業して、支えてくれる社員、仕入先、販売先等色々なステークホルダーができた。中小企業庁の表では「後継者の有無」から「経営者保証の問題」があまりにも強調されているが、われわれが今後どうしたいかを、周りに発信していくことが求められているのではないかと考えた。
[文責]八木 仁
(株)シンデン
Posted on 2020年11月30日(月) 08:00
News Topic 04 シリーズ
~「同友会」って「どうゆうかい」? その4 ~
中小企業家同友会の理念
みなさま、今年のフォーラムはいかがでしたでしょうか?このコラムを書いている時点で、第2回目までが終わりまして、次の3回目がラストです。フォーラムをお楽しみいただけていれば幸いです。
フォーラムの第1講は東京同友会の林事務局長が今我々が置かれている状況を超高速で語りました。その中で、同友会には「中小企業における労使関係の見解」(労使見解)があるということが語られました。
実際に「労使見解」を読んでいただければわかると思いますが、このなかには人との関わり合い方が書かれています。経営者は人としてどのように社員と関係を持つのか、どういった心構えでかかわるのかを真剣に考え、討論し、文章化したものです。
人としてという見方で世の中を見れば、色々見落としているものがあるのに気が付きます。経営者としてどうあるべきか。経営者の生き方としてどうしていくのか。「労使見解」はそれを教えてくれます。
「労使見解」には「経営者である以上、いかに環境がきびしくとも、時代の変化に対応して、経営を維持し発展させる責任があります。」と書かれています。この責任を果たすためには、経営者は「同友会3つの目的」のその2「良い経営者」になる努力が必要になります。
「同友会は、中小企業家が自主的な努力によって、相互に資質を高め、知識を吸収し、これからの経営者に要求される総合的な能力を身につけることをめざします。」
良い経営者になる。ここにもいくつかのキーワードがあります。「自主的」、「相互に」、「知識を吸収し」、「総合的な能力」あたりです。
「自主的」は同友会のキーコンセプトです。自分の意志でやる。「3つの目的」の全てに出てきます。「相互に」というところも同友会らしい。一方通行の教えじゃない、双方向の学び、違う者同士の関わることで生まれるものです。
「知識を吸収し」は、知識を得て自らのものにしようよということです。ただ聴くだけではない、ここには実践が必要であるという言葉が隠れています。
「総合的な能力」というのは、言ってみれば文武両道。生き延びる力。現実に即して変わり続ける力です。「グタグタ言っているぐらいなら、経営者自身が学べ!変われ!実践しろ!」とやさしく説いてくれます。
実際には、どう学ぶのか?という疑問があるかと思います。実感するためには、フォーラムや例会に参加してみてください。
今年のフォーラムの超高速なアナウンサー風の林さん(東京同友会事務局長)の現在の環境分析のお話、小沼さん(絆アセットマネジメント社長)の経済アナリストの目から見た日本と世界との話、会社を良くする経営指針を20年続けている玄地さん(宮城同友会代表理事)の話をお聴きだった方も多いと思います。フォーラムをキッカケに、そこから自分を育ててみましょう。
入会しているだけで、学べるわけではありません。自分から積極的に例会等に参加して学びましょう。特にフォーラム3回目の玄地さんが語る、「経営指針をつくる会」は中小企業経営の入り口になります。栃木同友会でも毎年5ヶ月をかけて経営指針を学んでいきます。興味がある方はお問い合わせください。
フォーラムに参加されていない方でお三方の話を聴き逃した方は、栃木同友会事務局に問い合わせください。DVDが入手できます。
さあ、みなさん、自ら学びましょう。
[文責]専務理事
石綱知進
Posted on 2020年9月30日(水) 11:00
News Topic 01 栃木のNEWS
~鹿沼の今と未来を語り合う「鹿沼市長との夢談義」~
8月25日に、鹿沼市役所にて「市長とお茶べり・かぬま“夢”談議」が開催された。市役所からは佐藤市長ほか、保健福祉部、総務部鹿沼営業戦略課・総合政策課、企業支援センターからご参加いただき、同友会からは、NPO法人CCV 福田由美氏・神戸真弓氏、大倉ホンダ販売(株)鷹羽知子氏、事務局の二階堂氏と斎藤が参加した。
「コロナウィルスにより地方移住が加速する今、移住者から選ばれる鹿沼になるには?」をテーマに、「総合政策・市のビジョン」(斎藤)、「15歳の未来づくり~鹿沼市学習支援委託事業からの発展~」(福田氏)、「芸術文化人育成の土台作り」(神戸氏)、「自転車を通して鹿沼でできること」(鷹羽氏)について談義が行われた。
一同、鹿沼の良さについて「自然」「歴史」「人情味あふれるまち」という点で一致。これからは「明るい地域ビジョン」に向かって、民間同士の連携、民間と行政の連携を少しずつ積み上げるような関係を築いて行きたい。

市長との懇談会
[文責]斎藤秀樹
(株)ウィステリアエステート
Posted on 2020年9月30日(水) 10:00
News Topic 02 関東のNEWS
~コロナ禍を生き抜く「関東甲信越ブロック代表者会議」~
9月4日にZOOMにて関東信越代表者会議が開催された。湯本副会長からの開会あいさつから始まり、3社の事例報告、グループ討論と関東甲信越ブロック議事が執り行われた。
今回事例報告を頂いたのは、東京同友会 田中和江氏/(株)テイ製作所、茨城同友会 八巻大介氏/(株)つくば食品、栃木同友会 大江正孝氏/サンプラスチック(株)の三氏である。三氏ともコロナウィルスの感染が広がる中で、社員の安全を守り安心感を持ってもらうための社長としての意思の表明と行動、そしてコロナ環境下における社会的課題に対して商品開発や関係づくりにより新しい展望を切り拓いていった点で共通する。
三氏それぞれから深い学びを得ることができたが、特に大江氏の経営実践事例は強く学ぶことができた。「高機能フィルムを極める」ことを掲げる同社は、行政と連携を深めながらコロナ環境下で欠乏していた医療用プラスチックガウンを短期間で開発し、社外の連携先と協調して生産力を高めた。短期間での開発・生産力引き上げは同氏の非常時における「強い経営の意思」に基づいており、かつ、これまで同氏が経営指針で掲げた未来事業定義「新市場を創出する高機能フィルムメーカー」から全くぶれていない。
同社の社会課題へ応える姿は、自社の社員を大切にし自社の技術を重んじ自社の未来の可能性高く掲げるという、大江氏の経営姿勢があったからこそ非常時に実現できたのである。三氏の報告から、不断の経営努力が不可欠だということを学ぶことができた。

関東甲信越ブロック代表者会議
[文責]副代表理事
斎藤秀樹
Posted on 2020年9月30日(水) 09:00
News Topic 03 全国のNEWS
~「想い」を貫く!「第48回青年経営者全国交流会2020」~
9月18日、第48回青年経営者全国交流会2020に参加した。志高く、集いし仲間と未来に挑む。~われわれ青年経営者で世界に誇れる日本の未来を作ろう~というビジョンを掲げ、オンラインでの開催となった。2030年ビジョンにつなぐ企業づくりと青年部活動のパネルディスカッションでは、中同協青年部連絡会歴代代表、(株)クニヨシの早間雄大氏と、前代表(株)イベント21の中野愛一郎氏、そして現代表(株)HONKIの石川朋之氏がパネリストで、コーディネイターは連絡会副代表の有希化学(株)本間秀樹氏が務めた。
コロナ禍での自社経営についてでは、一番先に影響を受けたイベント業界の中野氏が現状について、売り上げはマイナス60%減で厳しい状態だが、ピンチはチャンスと捉えて、BtoBからBtoCに切り替えたり、オンラインイベントを開催したり、個人レンタル業に力を入れ、前向きに全社一丸となって取り組んでいると報告した。毎日欠かさず、社長ニュースを全社員に送っているとのことで、社内の雰囲気は明るくて、一致団結できているという。こんな時こそ、「自分は自分だ」という強い気持ちと、「想い」が大切。「こけた反動で、コロコロッとまわって、パッと立つ」と力強く笑顔で語られた。このピンチを確実に活かして、強くなる。コロナ禍が先に来た分、早く対応できて良かった。むしろラッキーかもしれない。今は売り上げ倍増計画を進めているという。
早間氏は、「自分はこうなんだ。自分は○○が一番大事なんだ。」と言い切れる人が、変化に対応して変わっていける人だと思う。やはり「想い」が大切で、「想い」が匂ってこないと、伝わるものが薄い。数字には、面白いくらいに「姿勢」や「気持ち」が現れる。利益が上がったり下がったりした時に、その理由を語れることが大切。と語られた。
そして、何故同友会の青年部なのかというテーマでは、青年部には、即効性がある。年齢の近い全国の経営者と共に学ぶことで、切磋琢磨できる。そして当たり前に感謝できるようになり、学んだものをすぐに会社で社員と共に実行できる。全国の仲間と交流することで、色々な人の力も加わって、人としてとても大きくなれると思う。キラッと光る人と出会えると嬉しくなる。と、話は盛り上がった。今回のオンライン開催も、最初は誰もが厳しいと思っていた。50年の学びを止めない!「想い」を持っている人をもっと増やそう!みんなでやるぞ!と一体になって取り組んだことで開催でき、1470名もの人が集うことができた。ビジョンとは、人によって違うものだが、その人にとって大切なもの。コロナ禍でこそ見えてきた本気度があり、世界に誇れる日本にしようと「決めた」ことが大きいとのこと。
石川氏は、風が吹かないと蛸は上がらないが、風が吹かなくても、先頭で走って蛸を上げると決めた。「想い」を貫く、「想い」を伝える。そして広げていく。われわれ青年経営者の高い志と行動が、自社や地域、日本の未来にも現れる。未来をより良くしていきたいと語られた。
そして最後に、1.学びを体現する次世代リーダーとして全人格的成長を遂げよう。2.多様性を生かし人と地域が輝く企業をつくろう。3.本気本音で関わる仲間を地域に増やし世界とつながろう。という、2030年ビジョンが宣言された。
私は、もう青年経営者ではないが、青年経営者全国交流会が大好きだ。自分のいない未来に希望が持てる。参加するといつも元気をもらえる。世界に誇れる日本の未来を作って欲しいと心から願う。
[文責]NPO法人CCV 副理事長
神戸真弓