『 News Topic 』カテゴリーの投稿一覧

No.154_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
~鹿沼・日光支部2月例会~

給料はどう決める?
~中小企業の給料の決め方を考えてみよう~

鹿沼・日光支部では2月16日に板屋ビルヂングにて支部例会を、表題のテーマで開催し、参加者は12名となった。報告は齊藤加居氏 / トカール労務サポート・社会保険労務士と私斎藤(公認会計士・税理士)が行い、①給料を上げる必要性、②給料の決め方(理論編)、③生産性を高めて給料を払える事業にするための施策編、④まとめの流れで進んだ。

グループ討論では、給料を払い続けることが簡単ではない環境にあること、利益が出ていない・出にくいのに賃上げが必要になる環境であること、賃上げをしていくには付加価値を高めていかなければならないが、そのための工夫に悩んでいることなど、各社それぞれの意見がだされた。

また、討論には従業員の立場の方も参加して頂き、経営者にとっては貴重な生の意見を忌憚なく伺うことができた。

齊藤加居氏によるまとめでは、大方の社長は従業員に給料を出来るだけ払いたいと思っているが、そのためには軍資金がないといけないという点を指摘し、この2時間で結論が出るはずがない、年に1回は、このテーマで討論例会を開催すべきだ、と提示した。

当日は日本経済新聞社の方にも例会だけでなく懇親会にもゲスト参加いただいた。懇親会でも入ってもゲスト含めた参加者は経営について気になる点が話題の中心となり、社員さんとの関係づくりを価値観の軸に据える同友会らしい例会・懇親会になった。

例会で報告する齊藤加居氏の様子

鹿沼・日光支部2月例会(報告する齊藤加居氏)

[文責]斎藤秀樹
株式会社 ウィステリアコンパス

No.154_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 03 栃木のNEWS
~県南支部2月例会~

2月22日小山市城南市民交流センター「ゆめまち」にて、県南支部2月例会が開催された。

今回のテーマは「SDGs地球の限界と自社経営」報告は関東物流有限会社の山本健二社長が行った。

陸上では、地球の人口は1990年代に50億人だったのが、2022年では79億5千万人に増加。人間の活動により増え続ける大気中の二酸化炭素は水に溶け込みやすく、世界中の海が大量に吸収している。

そして今、私たちの海に「海洋酸性化」という異変が起きているという。酸性に傾いた海の水によって身体が溶け始めた小さな生き物たちの異変は、食物連鎖により、より大きな生き物たちの異変に繋がっていく。そして、このままでいくと海洋資源の5分の1が消滅すると予測されている。食卓からお馴染みの魚たちが消えてしまうかもしれないのだ。

2050年までに二酸化炭素の排出量を実質ゼロにできれば、自然のちからによって着実に二酸化炭素は減っていくらしいが、この目標の達成には、発想の転換や新しい事業モデルの創造が必要だということを学んだ。

そこで同友会である。それぞれが専門性を持った経営者集団である同友会のネットワークに未来を拓く可能性をみる。

「百の姓(かばね)を持つ同友会員が集い、一つの姓で出来ることを二つの姓で出来る、いやいや三つの姓でも出来るようにしよう。百姓になろうよ!会社と地球を存続させる持続可能な開発目標を語らいましょう!」と語りかける山本社長は、「次の最先端は今の日陰」という名言で会を締めくくった。

例会開催時の様子

県南支部2月例会

[文責]中村あさみ
株式会社 ボーダーレス

No.154_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 04 栃木のNEWS
~県央支部2月例会~

緊急座談会
激動する日本と地域
~日本経済と中小企業経営に活路~
について考える

2月20日、県央支部では宇都宮市東コミュニティーセンターにおいて緊急の座談会が開催された。座談会の目的は2月2日に京大名誉教授 岡田知弘氏よる「激動する日本と地域~日本経済と中小企業経営の活路~」と題する講義を受けて、アウトプットする機会を設け、学びを深めようということである。

岡田教授の講義は、直近の日本経済の動向から、平和国家をつくる主体としての中小企業家の役割、更には地域の経済主体が毎年、地域内で再投資を繰り返すことで、仕事と所得を生み出し、生活が維持拡大される「地域内再投資力」の重要性等、内容が盛りだくさんであった。

これらを受けて今回の座談会は支部の垣根を越えて多くの方々に参加いただいた。参加者からは、食料やエネルギー問題等の日本経済が抱える構造的な問題や、県内や各支部が存する地域の特性、会社にとっての地域の捉え方について多くの考え方が披露された。

参加者の置かれている状況や会社の業態に応じて様々な視点・角度から、議論が盛り上がり、有意義な座談会であった。

ここ数年、コロナ禍による健康被害を通じて人間と人間の関係性が破壊された。今まさにコロナ禍から正常化へと大きく舵を切る中で、まずは「人間性の復興」が最重要課題であることを岡田教授の講義によって認識させられた。県央支部においては引き続きこのような座談会の開催により会員間のコミュニケーションを活性化していきたいと強く感じた。

座談会開催時の様子

県央支部2月例会

[文責]小岩圭一
株式會社 総研

No.153_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 01 栃木のNEWS
~県央支部2月例会~

激動する日本と地域
日本経済と中小企業経営の活路

2023年2月2日に行われた県央支部例会は、北海道中小企業家同友会第71期同友会大学公開講座のサテライト会場として開催された。講師は京都橘大学教授で京都大学名誉教授でもある岡田知弘氏。今回の観点は以下の2つである。

  1. 「中小企業は経済を牽引する力であり、社会の主役である(中小企業憲章前文)」の意味を深める
  2. 厳しい経営環境を打開するための科学的・主体的な視点を再認識し「地域内再投資力」の重要性を理解する

中小企業が経済に占める比重(「2016年経済センサス」)には地域格差がある。中小企業は日本の企業の99.7%、同従業者の68.8%であるが、従業者率を下げているのは大都市圏であり、栃木県は企業数の99.8%、同従業者の85.4%が中小企業である。富士山に雪が積もるときれいにみえる上の方に目がいくが、実際に支えているのは下の方であり、大企業ではなく中小企業である。またそれぞれの地域に歴史があり環境もちがう。この地域ごとの歴史や環境を考えることが、地域での経営を実践していくにあたって必要不可欠な視点だととらえる必要がある。

現代はグローバル化と大災害の時代から、グローバル化の真逆である国家間対立と大災害の時代になりつつある。その中で私たち中小企業経営者が、評論家でなく主役として様々な課題にたいして自分たちの立場で考えていくことが、地域経済・社会の持続的成長につながる。さらに、地域で育った企業が育った地域に資源を還元することで、従業員・家族とともに成長し持続的な豊かさを得ることができる。

地域と経済が乖離し矛盾が大きくなっている現在、700万年の人類史の中で原始時代から変わっていない半径500m圏の地域から、街、市町村、県、国、アジア、世界という順で世の中が成り立っていることを理解し、中小企業の一人ひとりが地域を担っていく一員としての自覚をもち、地域に対する視点を自分自身の中で見直す必要があると感じた。

中小企業が経営指針をしっかり持った上で、個々の地域で実践をともなう具体的な方法を模索し、地域経済ビジョン、日本経済ビジョンとつなげていく必要があり、そのためには地方自治体との連携、積極的なかかわりと、私たちが社会の主役として社会的責任の大きさを自覚することが重要である。

最後に、ウイルスをこの世から撲滅することは不可能である。ウイルスを災害として捉え、物的な崩壊はなくとも人と人の関係を壊すことが特徴であると理解し、コロナ禍において間違った形で伝わってしまった部分があるソーシャルディスタンスについても、私たち自身が主役となっていくためには認識を改める必要があると感じた。

栃木同友会のテーマである、「シコウとシンカ」について、岡田氏の講義は自社が進化していく方向性を思考していくための基礎となる講義であった。機会をいただいた北海道同友会関係者の皆様及び栃木同友会の皆様、ありがとうございます。中小企業として考え続け、地域を巻き込みながら進化し続けていくことが機会への感謝だと考えております。

2月県央支部開催の様子

講義後に行われた座談会

[文責]有限会社 芯和 常務取締役
高橋和子

No.153_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
~鹿沼・日光支部1月例会~

「気軽な話し合いから時代を読み解く」

1月26日の1月例会は「お正月の新聞紙面から始まる経営環境座談会」~鹿沼・日光の今後と皆様のご商売を語り合おう!~ということで、少人数の座談会を行った。

事前の幹事会でテーマを以下の3つに絞って提案することとした。

まず、『円安・中国ロックダウン』に関しては、大倉ホンダ販売(株)の鷹羽取締役より状況説明があった。自転車は現在大部分の部品が輸入ということで、コロナ禍による輸入難と円安による価格上昇に大きく影響を受けたとのこと。

しかしこれを機に、少し高くても国産の自転車を仕入れて価値を伝えていくことや、仕入と売上時期のずれに対する資金繰り対策など、取り組み方により経営強化につながる課題でもあるということがわかった。

『賃上げ』に関しては皆さんが苦慮されている様子であった。この数十年、「もの」に関しては良いものを安く売る体質、「こと」に関しては無料サービスからスタートして後ほど課金する形態が増えたというのが共通認識であった。そうなれば当然「ひと」に対しても満足いく待遇にしてきた企業は少ないだろう。

ただ、さすが同友会!補助金や助成金を活用しつつ賃上げに結び付けているという話や、退職金を支払っているなど、賃金に対しても言い訳せずに取り組んでいる様子がうかがえた。

『一流選手(有名人)同士の結婚』に関しては、今までは本業優先で、大活躍しているときに結婚・出産する事例は少ないが、最近は結婚・出産して家庭を優先する時期を設ける有名人が増えている印象があったため、働き方改革(育休等)の話題として投げかけた。

これに関しては、中小企業では人材も限られ採用も難しいので、女性はともかく男性にも育休制度というのは導入しにくいという声が多かった。

座談会で気軽に話せるという形が様々な意見交換ができる良いきっかけになったと思うので、今後も定期的に行っていきたい。

[文責]トカール 代表
齊藤加居

栃木県中小企業家同友会

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