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No.169_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 03 栃木のNEWS
~県南支部例会~

社員一人ひとりの声に耳を傾け、
それに応じた行動を取ることが大切

阿良山輝明氏 写真

阿良山輝明氏

4月17日、小山城南市民交流センター「ゆめまち」で今年度初めての県南支部例会が開催された。県南支部今年度の基本テーマは「皆さんの会社経営に役にたつ」だ。

そうした基本テーマから選出された第1回例会の主題は「社員にとって優しい会社とは」であり、社員獲得と離職防止に焦点を当てた内容だった。

発表者は株式会社アイテムの阿良山社長。アイテム社は、産業機械部品と生産装置を扱うテクニカル総合商社で、同社の事例も紹介された。特筆すべき点は「有休取得改革」で、有休が時間単位で取得可能となり、社員からのポジティブなフィードバックが得られたことだ。

発表後の意見交換会では、参加者から多様な意見が提供され、社員が無理なく休暇を取得できる環境の確立が重要であるとの意見が多く見られた。このような環境は、社員のワークライフバランスの向上に寄与し、職場の生産性向上にも繋がるとされる。また、社内で互いを尊重し支え合う文化の促進が、チームワーク強化とコミュニケーション障壁の低減に効果的であるとの意見も出された。

さらに、社員の個別の悩みやニーズに対する理解と共感が必要であるという意見も強調され、社員それぞれの成長を支援するために定期的なワンオンワンの面談やアンケート実施が推奨された。

この意見交換を通じて、社員にとって優しい会社を築くには、単に福利厚生を充実させるだけでなく、社員一人ひとりの声に耳を傾け、それに応じた行動を取ることが重要であるという共通認識に達した。

この例会は、経営者と社員が共に働きやすい環境を作り上げることの重要性を浮き彫りにし、具体的な学びを多くの参加者に提供した。

最後に、経営者がこれらの知見を活かし、実際に職場改革を進めることが、社員にとって優しい会社への第一歩となるだろうとまとめるに至った。

[文責]有限会社トレンディハウス
野田精一

No.169_コラム

コラム

「騙されないために学ぶ」

同友会の先達、故大久保尚孝氏、元北海道同友会専務理事の言葉に、「騙されないために学ぶ」という言葉がある。なかなかに棘のある言葉だ。なぜ大久保さんはこんな言葉を残したのだろう。ちょっと考えてみる。

伊丹十三をご存知だろうか。40代以下の方はあまりご存じないかもしれないが、むかし、「たんぽぽ」や「マルサの女」で、一斉を風靡した映画監督だ。その父親、映画監督の伊丹万作の著書に「戦争責任者の問題」という本がある。その中に、「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」という言葉が出てくる。

知識不足でもだまされる、自分の中に軸がない、モノサシがないことでもだまされる、というのだ。また、禅問答の公案の中に「主人公」というものがある。

あるお寺の住職が、毎朝起きるときに、「主人公」と自分に呼びかけるという話だ。
“主人公”
“はいはい”
“今日も一日だまされるでないぞ”
“はいはい”

ここで言う主人公は自分のことである。では、だますのは誰なのだろう。

一つは他人。もう一つは自分自身。大久保尚孝氏、伊丹万作氏の言葉を住職の問いかけから考えてみる。
“他人が他人をだます。”
“他人が自分をだます。”
“自分が他人をだます。”
“自分が自分をだます。”

これらは、無知と自分の中の軸がないことから生まれる。

内の規範を持つことで、他人に対しても自分自身に対しても責任を持つということになる。内の規範を自分自身の中につくり、自分の行動を変えていく。

そのための手引が同友会の理念だ。手引はあくまでも手引。経営者としての、人間としての自分をつくるのは自分自身。

自分自身にだまされないために、人は一生涯を通して学ぶ。

[文]栃木同友会専務理事
石綱知進

No.168_目次

発行日:2024年 5月31日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:https://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
※左の画像をクリックするとPDF版がご覧いただけます。

No.168_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 01 栃木のNEWS
~栃木県中小企業家同友会第39回定時総会~

経営の畑を耕し、種まき、根をはる一年
~自社と同友会の大いなる実りの為に~

去る5月22日ライトキューブ宇都宮において第39回定時総会が行われた。議長には福田忠史会員が選出され、成立定数の確認後審議に入った。

第一号議案は小岩圭一会員が「会勢が減少しているが、例会などでの丁寧な対話によって思考の質があがっている。このことは行動の質を上げ、結果の質があがる循環を築いてきている」といった現状を踏まえつつ2023年度の活動結果報告を行った。続いて斎藤秀樹会員が決算報告を行い、小林恒夫氏の会計監査報告ののち可決された。

第二号議案は片平芳明会員より2024年度役員選出案が提案され可決。続いて第一回理事会が開催され、代表理事に斎藤秀樹氏を選出した。(2024年度役員名簿は以下に掲載)

齋藤代表は就任あいさつで、小岩圭一副代表理事・石綱知進専務理事を紹介、新たな執行部体制で同友会の本質的な活動を実践することを約束した。

第三号議案は2024年度活動方針案を新任の石綱専務理事、予算案を小岩副代表理事がそれぞれ提案。合わせて規約変更と役員規定の変更が新たに提案されすべて議案通り可決された。第三号議案は2024年度活動方針案を新任の石綱専務理事、予算案を小岩副代表理事がそれぞれ提案。合わせて規約変更と役員規定の変更が新たに提案されすべて議案通り可決され総会は終了した。

総会終了後、共同求人活動・社員教育活動・経営指針の成文化運動において先進的な活動を展開する宮城同友会から株式会社ヴィ・クルーの佐藤全氏をお迎えして「商品をつくり、会社をつくり、地域を守る」をテーマに基調講演会を行った。(内容は次号掲載)

基調講演後にはライトキューブを会場に懇親会が行われた。今年度は宇都宮大学の学生とのコラボ事業も始まり、学生との歓談も行われる中終始にぎやかな懇談会となった。

会の内外共に新しい関係が構築される2024年度は、改めて栃木同友会の真価が問われる一年となる。“自社と同友会の大いなる実りの為に、経営の畑を耕し、種まき、根をはる一年”としたい。

2024第39回定時総会開催の様子

2024年度新役員紹介

会 長
深澤雄一
(株)フカサワ 取締役会長
相談役
八木 仁
(株)シンデン 代表取締役
代表理事
斎藤秀樹
(株)ウィステリアコンパス 代表取締役
副代表理事
小岩圭一
(株)総研 代表取締役
専務理事
石綱知進
(株)共立 代表取締役
経営労働委員長
大江正孝
サンプラスチック(株) 代表取締役
組織活性化委員長
福田忠史
プルデンシャル生命保険(株)
シニアライフコンサルタント
広報委員長
小山研一
(有)赤札堂印刷所 代表取締役
総務委員長
高井泰宏
(株)栃木合同計理センター 代表取締役
ダイバシティ委員長
金井光一
NPO法人チャレンジド・コミュニティ 理事長
県央支部長
臼井 進
U-TEC(株) 代表取締役
県南支部長
山嵜俊也
タカマチ産業(株) 代表取締役
県北支部長
八木澤和良
八木澤社会保険労務士事務所 所長
鹿沼・日光支部長
浅野敏一
(株)コメノイ 代表取締役
理 事
片平芳明
こいあい税務会計 所長
理 事
齋藤丈威
サイトウ行政書士事務所 所長
理 事
高橋和子
(有)芯和 常務取締役
理 事
阿良山輝明
(株)アイテム 代表取締役
理 事
齊藤加居
トカール労務サポート 代表
会計監査
小林恒夫
小林会計事務所 所長

[文]事務局

No.168_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
~宇大生(コラベルト)及び栃木同友会経営労働委員会共催事業~

宇大生と採用について考える会行われる

我々中小企業が採用に関して学生の本音を面と向かって聞ける機会はそうめったに無い。しかも圧倒的な売り手市場のなかではなおさらである。

しかしながら、2月中旬に宇都宮大学地域デザイン科学部コミュニティデザイン学科2年生の小倉さんと鈴木さんから「地元で就職を考えている学生が多いが、地元企業の魅力を知る機会がない」「地元志向の学生がミスマッチの無い就職ができる環境を作るため一緒に取りくめないでしょうか」と声を掛けてもらった。

始まりは突然であったが、そこから経営労働委員会と学生との数回の会談を経て、上記の機会創出とミスマッチ解消にむけて、小倉さんと鈴木さんがチームを組む「コラベルト」主催の「地域の企業と大学生をつなぐ新しいインターシップ説明会」の開催を栃木同友会が応援していく運びとなった。(開催日時等の詳細はチラシ及び掲載記事を参照)

学生側の真剣な思いに答えるにはどうしたらよいか? 我々も採用に関して今一度立ち止まって考えなければならないのではないか。そのような思いから5月14日に宇都宮大学の学生6名と、栃木同友会から19名、中同協の事務局2名が集まり宇大生との懇談会が開催された。

近年、インターンシップを経ての採用が主流になるなか、学生から見たインターシップや就職に関してのアンケート結果の報告にはじまり、インターンシップに参加した学生からの体験報告、現在のインターンシップのルール説明、そしてグループ討論では、就活から採用、入社後の育成や成長に至るまで幅広く議論がなされた。

学生側からは、どうしてもインターンシップの延長線上に就活が見えてしまうが、自分の人生経験やキャリア形成のためという意味を持っていることを企業側にも理解して欲しいとの意見があった。これを受けて我々も地域に人を残していく活動の一環であるということを認識しなければならないと感じた次第である。

この対話を今後も継続しながら、来る「新しいインターシップ説明会」の成功を後押しし、地域に根差した学校や学生と企業の関係性を深めることで、地域の維持発展に貢献していきたいと強く感じた例会であった。

栃木同友会経営労働委員会開催の様子

[文]株式會社総研
小岩圭一

栃木県中小企業家同友会

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