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~栃木同友会6月例会~

「令和」を生き抜くために

講師: 駒澤大学経済学部教授 吉田敬一氏

吉田敬一氏

吉田敬一氏

栃木同友会では、昨年に引き続いて、駒澤大学経済学部教授の吉田敬一氏に登壇いただき、この時代を生き抜くための貴重なお話を報告いただいた。

いま、世界では、米中貿易戦争、EUの社会的・経済的混乱、環境問題などの大きな問題を抱えており、また日本国内においても、消費増税の問題、少子高齢化からくる人口減少とそれに伴う内需の縮小があり、その他にも多様な問題を抱えている。

このような時代にも持続可能な形で地域の人々の生活・文化を支えている企業がある国々が存在する。そこには、暮らしている地域を離れず、地域の生活を守り、暮らしている人々が生きていける活動をしている人々がいる。それは大企業ではなく、地域に根を張ったファミリービジネスという形や、地域の特徴を生かしてその地域で生きるための仕事を行なうという中小企業の姿だ。日本にも三方良しと言われる「客良し、店良し、世間良し」という考え方を持って商売をする商人たちがいた。今の時代にもそういった考え方は、企業経営に活かせるものだ。
そんな会社にするためには、社長が借り物ではなく、自分自身の言葉で自分たちは何のために仕事をしているのかを社員やお客様に語れることだ。そのうえでお客様は何が欲しいのか、どうしたらそれを提供できるのかをしっかり見極めることが必要である。

また、自社の本業に徹することでの自社のレベルアップをし、よい商品・サービスをお客様に提供していく。そのためにも、「良い経営者」となり、社員と一緒に育つ環境をつくり上げ、中小企業家らしい「良い会社」にしていく必要がある。

さらに、時代の変遷が目まぐるしい現代、ただ本業に徹しているだけでは生き残ることはできない。今後、本業に徹するのか?本業の定義を広げて業態を変えていくのか?まったく別な業態に転換して本業を脱していかなければならないのか?それぞれの立場で現状を把握し、自分の頭で考える必要があると吉田先生は語る。

これらの多くの問題を一人の力で解決していくことはなかなかに難しい。同友会では自分の経営課題に対して、経営の実践を通じた先駆者の知恵を借りることができる。また、経営者自身が自分の力を同友会の仲間とともにつけることによって経営に深く取り組んでいくことができるようになる。そのためには、経営指針をつくったり、同友会の例会や交流会において、自分とはことなる考えをぶつけあうことによりいろいろな考え方の違いに気づき、それぞれの課題解決につながってゆく。同友会を有効に活用することが先行き不透明な時代を乗り越える力になると筆者は感じた。

6月例会開催の様子

真剣に聞き入る参加者

[文]林弘子
(株)アシスト関東

栃木県中小企業家同友会

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