『 News Topic 』カテゴリーの投稿一覧

No.191_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 03 栃木のNEWS

鹿沼・日光支部支部総会

令和8年3月12日、鹿沼商工会議所にて鹿沼・日光支部総会が開催された。参加者は8名(会員5名、行政職員3名)であり、今年度も2部構成での開催となった。

第1部では、経済産業省関東経済産業局の山口氏より「成長志向企業に向けたスケールアップ支援の取組」、鹿沼市経済部の安生氏・安良岡氏より「鹿沼市令和8年度中小企業等支援制度」、税理士の斎藤氏より「2026年税制改正」についてそれぞれ報告があった。

物価高騰が続く中、さらに米国のイランヘの攻撃による原油価格高騰が追い打ちをかけ、中小企業や個人事業主を取り巻く環境は厳しさを増している。そのような状況下で、国がどのような支援に取り組んでいるか、また鹿沼市の来年度の支援制度について具体的な説明があった。また、斎藤氏からは「178万円の壁」などの改正のボイントと、経営への生かし方についての解説がなされた。参加者間では「自社や仲間の会社に生かせる支援策は何か」といった行政職員への質問や、会員同士の活発な意見交換が行われ、非常に有意義な時間となった。

第2部では、2025年度の活動報告に続き、2026年度の活動計画案が示された。企業を取り巻く環境は依然として厳しいが、前年度に引き続き「経営者のみならず、従業員と共に学び、この環境を一緒に乗り越えていく」という基本方針を確認した。「自社を強くする分野」と「社員共育・社会教育分野」に力点を置いて活動していくが、今期は「経営羅針盤講座」を復活して開催することが決定した。

2026年度は、支部長・斎藤秀樹氏、副支部長・浅野敏ー氏、支部幹事・仲田知史氏、宇賀神美奈子氏の新体制で運営していくこととなった。

[文責]浅野 敏ー]
株式会社コメノイ代表取締役

No.191_News Topic:全国のNEWS

News Topic 04 全国のNEWS
銚子電気鉄道の視察ツアー

百聞は一見に如かす。
銚子電気鉄道が教えてくれる「何がなんでも生き残る」経営

3月22日、千葉県銚子市を走る銚子電気鉄道(以下、銚子電鉄)の視察ツアーを行った。浅野敏ー氏((株)コメノイ)の運転する車に深澤雄一氏((株)フカサワ)・小岩圭一氏((株)総研)と私斎藤が乗り、朝8時に鹿沼市から現地へ向かった。

 

目的は、5月26日の定時総会で基調講演をお願いしている銚子電鉄・竹本勝紀社長の経営現場を、われわれ自身で拝見することである。

午前11時を過ぎたころに銚子市に到着。少し早めの昼食で美味しいマグロ丼を堪能。銚子駅から乗り込んだ昭和レトロな2両編成の電車は、休日ということもあり、満席で立ち客が出るほどの盛況ぶりだった。
車窓からはのどかなキャベツ畑や漁師町の風情ある景色を抜け、途中下車して犬吠埼灯台を散策した。

しかし、今回の視察の真の目的は観光ではなく、万年赤字と言われる鉄道事業を存続させるため、銚子電鉄が繰り広げている「あの手この手の生存戦略」を肌で感じることだ。

仲ノ町駅で面会した竹本社長は、自ら車掌の制服を身にまとい、来場者を接客していた。そこでは「社長見習い」の肩書きを持つ猫の撮影会やカレンダー販売が行われ、駅舎内にはネーミングライツや自虐ネタを交えたポスターが所狭しと貼られている。本業の赤字を埋めるべく、売上の7割を稼ぎ出す「ぬれ煎餅」や、経営状態に引っ掛けた「まずい棒」など、なりふり構わず現金を生み出す執念がそこにはあった。

そして、現地に行って、銚電がお客様から「愛されている」という事実に気づいた。古い車両や駅舎を逆手に取って「動く鉄道博物館」としてエンタメ化し、クラウドファンディングなど常識破りの挑戦を続ける姿が、多くのファンの心を惹きつけている。

来たる5月26日(火)、ライトキューブ宇都宮で開催される栃木同友会の定時総会にて、この竹本社長に基調講演を行っていただく。先日、オンラインで事前打ち合わせを行った際、竹本社長は力強くこう語った。「焦っている時にやることは、ほぼ間違いである」という教訓のもと、危機時は本業に徹するか、リスクを低減した形でのチャレンジが重要である。

現在、我々中小企業は、物価高騰やサプライチェーンの分断といった「全く先が読めない土砂降り」の状況であり、今年度の栃木同友会の大きなテーマは「生き残る」である。預金残高50万、借金2億という絶体絶命の淵から這い上がり、知恵と汗で道を切り拓いてきた竹本社長の言葉には、我々が明日を生き抜くためのリアルなヒントが詰まっている。経営は、現場を見ずして語ることはできない。

5月26日の総会には、是非とも多くの会員の皆様に足を運んでいただきたい。そして、竹本社長の「あきらめない」熱量を直接受け取り、自社の生存戦略を考える機会として頂きたい。

[文責]斎藤 秀樹]
(株)ウィステリアコンパス代表取締役

No.191_コラム

コラム

AI時代の税務調査〜経営者が甘く見ると痛い目にあう話〜

「うちは今まで問題がなかった。真面目にやっているから大丈夫」

そう思っている経営者ほど、これから起きる税務調査の変化を理解しておかないと、大変なことになるかもしれません。

国税庁は現在、基幹システム「KSK(国税総合管理システム)」というAIシステムを運用しています。2026年9月には次世代システム「KSK2」へ全面移行するそうです。税務調査においてもAIの活用が試験的に進められており、これは単なるシステム更新ではありません。税務調査の“目”が一段階進化するということを意味します。

これまで税務調査は、経験豊富な調査官の勘や実績データをもとに対象が選ばれてきました。いまは、申告データ、金融情報、業種、地域、売上規模などを横断的に分析し、異常値を抽出する仕組みが整ってきています。KSK2では税目をまたいだ情報統合が進み、法人と個人の関連もより立体的に把握されるようになります。

ここで経営者が勘違いしてはいけないのは、「大きな脱税だけが狙われるわけではない」ということです。むしろ危ないのは、日常の小さなほころびです。
・インボイス登録の確認漏れ
・社内飲食費の誤処理
・交際質と会議費の誤解
・不自然な領収書
・仮払金の長期未精算
AIは“金額の大きさ”だけを見ているわけではありません。“不自然な動き”を見ます。積み重なった違和惑は、いずれ抽出されます。

実地調査では、領収書の印影や発行番号、紙の状態まで確認されます。説明できない支出は、数字上は小さくても信頼を失います。

そして、もし申告誤りが見つかった場合、本来1,000万円払っていれば済んだはずの税金が、延滞税や加算税により1,200万円から1,500万円に膨らむことがあります。税務署から悪質と判断され、重加算税が課されれば更に金額が増えます。これを「不運」ととらえてそのままにしていると、またおなじ目に合います。「考え方が甘かったコスト」をいつまでも払わされることになります。

税務行政のAI化、DX化は、行政の効率化です。それと同時に経営者にとっては経営の“透明性”が問われる状況になってきたということでもあります。

もう「数字は苦手」「経理責任者が適正に処理してくれている」「税理士に任せているから大丈夫」とは言えません。税理士は経営の盾にはなりますが、経営者の無知・無関心までは守ってくはくれません。

AI時代の税務は、“ごまかしを暴いてくる”ことに加えて、“しくみの甘さを見抜いてくる”ため、それに対抗するための整備としくみ化が大切になってきます。これから生き残る会社は、売上が大きい会社ではありません。

粗利を最大化できる会社です。そのためには、外部に説明できるようなしくみをもっているほうが経営には有利です。

経営者の姿勢が、これまで以上に数字に表れる時代が始まっています。

[文責]石綱 知進]
栃木県中小企業家同友会 専務理事

No.190_目次

  • 発行日:2026年3月31日
    発行者:栃木県中小企業家同友会
    〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
    TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
    E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
    URL:https://www.tochigi.doyu.jp/
    企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
    ※左の画像をクリックするとPDF版がご覧いただけます。

No.190_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 01 2月県例会

「あなたの会社の経営理念は何ですか?」から始める
経営指針づくり

2月18日、宇都宮東市民活動センターにて参加者19名で全県例会が開催されました。テーマは「あなたの会社の経営理念は何ですか?」。

今回は「経営指針をつくる会』(以下つくる会)の修了生3名、(株)ボーダーレス中村あさみ社長、U-TEC(株)臼井進社長、(株)下野テレビ映像千野武久社長による体験報告が行われました。

本例会は学びの場であると同時に、2026年度つくる会への参加を呼びかける目的も担っていました。そのためアンケートでは「経営指針を作成する意思はあるか」と率直に問いかけるなど、運営としても一歩踏み込んだ内容となりました。

報告で印象的だったのは、3名のうち2名が現在「経営理念は保留中」と語ったことです。もちろん修了時には理念を作成しています。それでもなお、自社と向き合い続ける中で理念を問い直しているということでした。

残る1名は理念と経営指針を全社で実践しており、その過程での葛藤や変化が語られました。

3名に共通していたのは「経営指針づくりに取り組むこと自体が重要」という点でした。
そしてその場として、つくる会を強く勧めていました。

修了生が運営スタッフとして関わっているため営業トークに聞こえるかもしれません。しかしつくる会のスタッフは報酬を受け取るどころか、自ら参加費を払いながら運営に関わっています。それでも関わり続けるのは、この“場”に大きな価値を惑じているからです。

そもそも同友会でいう経営指針とは「経営理念」「ビジョン」「方針」「計画」を含む、自社の経営を総合的・長期的に考える取り組みです。だからこそ同友会ではこれを“経営の一丁目一番地”と呼びます。

現在、私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。人口減少、労働力不足、市場縮小、金利環境の変化、そして国際情勢の不安定化。

こうした状況の中で、自社の経営を改めて総合的に考えることの重要性はますます高まっており、すべての会員企業に当てはまると言えます。

経営指針は一度作って終わりではありません。環境が変化し続ける以上、経営指針もまた更新し続ける必要があります。

そのためには一人で考えるだけではなく、仲間の視点や客観的な分析に触れながら、自社と向き合う場が欠かせません。

つくる会はまさにそのための場です。仲間と学び合いながら、自社の理念と向き合い、経営を見つめ直す機会になります。

人は弱いもので“見たくない厳しい現実”から目をそらしてしまいがちです。

「これは面倒だから後で考えよう」「売上は落ちているが利益率は良いから良しとしよう」など心当たりはありませんか?

ひどい場合には問題に気づかなくなるといった事さえありえます。

だからこそ仲間とともに現実に向き合うこの場所に価値があります。

カリキュラムは8回のワーク実習と発表を合わせた全9回。6月~ 10月にかけておよそ2~3週間ごとの土曜日に開催され途中2回の合宿もあります。前半4回は「現状認識」。分析対象は「内部環境」として「自社」と「自分」そして「外部環境」。

客観的事実と主観的意見、推測を区別する力を高めるワークも開催期間を通じて行います。

思い込みを排除し客観的事実の積み上げで現実を見つめると課題はおのずと見えてきます。

後半4回は「理念とビジョンの作成」そして「数値計画の作成」です。

すべて穏やかな雰囲気のもとで行われます。怒号響くスパルタ教育なんてことはありません。

ドレスコードがありスーツなど堅い服装は禁止。リラックスしながら素の自分で自社の現実に向き合います。合宿も強化合宿などとは違います。業務とも家庭とも切り離された空間で自社にのみ意識を集中してもらうための舞台です。

2026年度のつくる会では新たな受講生を募集しています。

まだ参加したことのない方は、ぜひ一度その門を叩いてみてください。皆さんと共に学び合えることを楽しみにしています。

[文責]山寄 俊也]
2026年度経営指針をつくる会主幹役・県南支部長 タカマチ産業(株)代表取締役

栃木県中小企業家同友会

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