No.74 第29回 みんなの広場

第 29 回

横松よこまつ 陽子ようこ会員

とちぎユースワークカレッジ代表

絵画鑑賞は、心を癒やす「人薬」

皆さんは「人薬」という言葉を耳にしたことがありますか?

人が心の傷を癒すときに、他者とのかかわりが薬のように効いて、心が回復できるという意味で使われる言葉です。

私が運営する「とちぎユースワークカレッジ」はそんな人との関わりのなかで、意欲を取り戻す場としてスタートし、5年目を迎えようとしています。
現在14名の若者が、セミナーを受けたり、畑仕事をしたり、体育祭の企画を練ったりと、共に時間を過ごす中で少しずつ次の一歩へのエネルギーを蓄えています。
こうした不安の強い若者と向き合う日々の中、私のストレスの解消は絵画鑑賞、私にとっての人薬です。先日も宇都宮美術館の企画展クリムト「黄金の騎士をめぐる物語」に出かけ、『哲学』と出合い、ざわざわしていた心を鎮めてきました。

私にとって絵画鑑賞は、美しいものを見たいという感覚とは少し違っています。

心を動かされる絵に出合う度、絵を描いた作者、その絵に惹かれ大切に維持してきた人々、そしてこの絵を日本に届けるために動いた人々、会ったこともない多くの人々と自分の気持ちがどこかで繋がっていることに、不安やストレスで波立っていた心が落ち着いていくのです。「私と同じように、この絵に心を動かされた人がいる」そんな感覚がとても好きで、心を動かされる絵を探しに県内外の美術館に足を運んでいます。
ちなみに好きな作家ではウィリアム・ターナー、特に初期の作品に心が動かされます。

栃木県中小企業家同友会

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