No.177_News Topic:栃木のNEWS

News Topic 02 栃木のNEWS
~鹿沼・日光支部1月例会~

令和7年度労基法・社会保険制度・税制改正
~賃金Upの動向と『扶養者の壁』にまつわる制度改正を知ろう~

2025年1月22日(水)、板屋ビルヂング2階 Kanuma base会場とZOOMにて鹿沼・日光支部1月例会が開催された。

発表者はトカール労務サポートの齊藤加居氏(社会保険労務士)と(株)ウィステリアコンパスの斎藤秀樹氏(税理士)。お二人からの丁寧な説明を聞いた後、質問をしながら参加者で討議した。

はじめに、斎藤秀樹氏より「令和7年度税制改正大綱の項目」についての説明があった。税制改正大綱とは、将来の税制はどうあるべきかという大きな方向性を示した文書のことだ。具体的には、どの税金を増やしたり減らしたりするのか、新しい税金を作るのか、税金の使い道をどのように変えるのかといったことが書かれている。その中から、個人所得税に関する項目である基礎控除・給与所得控除の見直しについてと特定親族特別控除(仮称)の創設についての説明があった。

次に、齊藤加居氏より「年収の壁」についての説明があった。

税金に関わる壁として、住民税の支払いが発生する100万円の壁、所得税の支払いが発生する103万円の壁、配偶者の所得控除に関する150万円と201万円の壁があるとのことだ。

社会保険に関する壁として、企業規模によって健康保険・厚生年金保険への加入義務が発生する106万円の壁、多くの方に適用される扶養に入れるとされる130万円の壁についての説明を受けた。

収入についての計算方法が違うことや、現在は従業員が51名以上の企業が特定適用事業所になっているが、2027年10月からは全事業所に適用されることになるなどの説明があった。

その後の討論は、お二人への質問から始まり、年収の壁ギリギリで働くから悩むのであって、扶養から抜けてたくさん働けるようになれば良いという意見も出た。

栃木県は全国でも所得の男女格差が大きい県であるが、所得総額が高い県でもあることから、「女性が働かなくても良い風土があるのではないか?」「女性の仕事が少ないのではないか?」「これから栃木県はどうすれば良いのか?」など様々な視点から討論した。

最後に座長の仲田氏が、「税制は国が決めている。おかしいと思ったら政治に関して興味を持ち、ひとりひとりがしっかりと考えられる人になれると良い」とまとめた。

鹿沼・日光支部1月例会開催の様子

[文]NPO法人 CCV
副理事長 神戸真弓

栃木県中小企業家同友会

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