No.138_News Topic:全国のNEWS

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~第21回障害者問題全国交流会 from 埼玉~

人を生かす経営の実践で共生社会の実現を!
~本気の企業づくりで夢ある未来を切り拓こう~

10月21日〜22日の2日間、第21回障害者問題全国交流会 from 埼玉が、オンラインで開催された。障全交では初めて47都道府県すべての同友会からの参加となり、過去最高の826名が参加した。1日目は7つの分科会が開催され、人間尊重の経営が、仕事に誇りと喜びを見出すためには必須であると学びを深めた。
2日目の記念公演は、「渋沢栄一に学ぶ福祉の未来〜共生社会に向けて中小企業家が今何をすべきか〜」をテーマに、ノートルダム清心女子大学の杉山博昭教授より報告があった。渋沢栄一翁(1840〜1931)は、近代日本の形成期に活躍し、日本資本主義の父と呼ばれている。さらに福祉の先駆者として、東京養育院から始まり、中央慈善協会(現・全国社会福祉協議会)の初代会長を務め、救世軍、岡山孤児院、家庭学校などの運営を支援した。日本初の知的障害児施設、滝乃川学園の3代目理事長を務め、日本の知的障害者福祉を大きくリードした。救護法(現・生活保護法)制定においては、病床から命懸けで陳情したと伝えられている。

渋沢栄一翁といえば、「論語と算盤」が非常に有名だが、彼の生き様からもそのバランスの大切さを学ぶことができるという報告だった。杉山教授は、渋沢翁の経営姿勢と福祉への姿勢の共通点を、(1)目前の課題が困難だったとしても逃げない。自分の責任として取り組む。(2)自分で動く。(3)厳しい状況でも諦めないで難題に立ち向かう。(4)将来への見通しを持ち、確信を持って向き合う。と4つにまとめた。中小企業における労使関係の見解にも通じると感じた。また倫理観だけ高くても、持続可能な経営を大切にしないと組織の存続や発展はない。まさに「論語と算盤」の「と」が大切だと学んだ。そして「と」の意味とは、人の力(強み)を生かしながら、人を大切にし、対等であることを忘れずに社員さんを尊重しながら持続可能な経営を存続、発展させる姿勢だと思った。渋沢翁は、自社の経営のみの視点ではなく、日本社会の課題も自分の責任として取り組み、諦めずに立ち向かっていった。その姿勢は、現代のSDGsの取り組みにも共通すると感じた。

新型コロナウィルス感染症のパンデミック、自然災害の拡大などを受け、社会が企業に求める役割は大きく変化した。人類共通の大きな課題の解決に向けて積極的な役割を果たすことが求められている。自社の存在意義を見つめ直し、何のために経営しているのか考える時に、どのようにして世界を変革するのかまで考えることが求められる時代になってきていると感じた。

第21回障害者問題全国交流会from埼玉チラシ

[文責]神戸真弓
NPO法人CCV

栃木県中小企業家同友会

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