No.123_News Topic:シリーズ「同友会」って「どうゆうかい」?

News Topic 03 シリーズ
~「同友会」って「どうゆうかい」?~

Vol1 同友会の「学び」(1)

この会は何をする会なのか?付き合いで入った人はそう考える。

この会は「経営を学ぶ」会だ。目的を持って入った人はそう思う。

同友会は自分のことをこういう。「良い会社をつくる会」と。

では「同友会」ってどんな会なのか?

数年前に、牛丼3社のことを調べて例会で報告をした。吉野家、すき家(ゼンショー)、松屋。昔の本もひっくり返してみた。調べて初めてわかったことがある。吉野家は1980年に会社更生法を適用して再建をされていた。創業者の松田瑞穂氏。彼が謀らずも行っていたことが、その後、吉野家を復活させた。その鍵を握っていたのは、過剰とも言えるような社員教育だった。再建を旗振りした安部修仁元社長はアルバイトから正社員になり、会社を再建し、最終的には社長まで上り詰めた。その原動力は吉野家に対する気持ちだった。

東日本大震災で一度途切れた栃木の経営指針をつくる会は再生して今年で7年目になる。試行錯誤の連続で、安定し始めたのは3年前の第5回からだ。第5回から少しずつ変えていったことがある。「自分を知るワーク」を取り入れていったことだ。形は少しずつ変えてきているが、今年もこのワークをやっている。

やっていてわかってきたことは、会社を良くするための学びの本質には「自分を知る」という探求が含まれているということだった。会社を良くするには、経営者が自ら率先して自分のことを知らねばならない。「同友会3つの目的」に謳われていることそのもの。ひたすらに「自分を知る」ために学んでいく。

例会の経営の実践報告はまさに「自分を知る」場だ。自分のやってきたことを振り返り、自分のことを再認識する。報告はアウトプット。それに対するグループ討論、質疑応答は報告者にとってのインプット。学びの王道である。学びの構造としてインプット、アウトプットは一対だ。

「自分」と向き合わねば、たどり着かないところがある。自分と向き合うことこそが本質的に会社を良くする近道だ。人材が大切だと言っても会社は変わらない。会社における第一の人材は社長自身。だから社長が自分を知り大切に育てていかなければ会社は変わらない。社員にどうなって欲しいかもどんな会社にしたいか、からの逆算である。

コロナ禍が始まって半年でわかってきたことがある。

一つは、問題と言われているものの多くは、既に存在した原因の結果であるということ。コロナでは結果が素早く顕著に見えるようになってきただけだということ。

一つは、起きることがケースバイケースで、成功事例を追いかけても、そこには答えはなく、各企業が自分の頭で考えて問題解決しなければならなくなってきているということ。

一つは経営者自身のかかえる個人的問題が企業の問題として現れるということ。

過去に通用したようなどこからか成功事例をもってきてコピーアンドペースト(コピペ)する安直な答えの出し方では、対応できなくなっている。それは、コロナ禍での飲食店の様子を見ると推測がつく。戦略や基礎がなくてただコピペをしている店は苦境に立っている。立ち位置を明確にして方向性があっている会社はそんな状況でもなんとかなっている。今現在は業績=立ち位置だ。準備ができているものの一部が業績を伸ばし続けている。

準備がきちっとできているのか、小手先ではない方針があるのか、そのための学びをどうやってしていけばいいのか?これから先、経営者に問われていくのはそういったものだ。自分の頭で考えるというのは、他人が真似できない自分だけのオリジナルを作ることになる。表面的に似ていても、自分の意志・考えのあるものはコピペにはならない。そうなるためには「自分」を大切にするしかない。「自分」を大切にするには「自分を知る」ことが早道である。「自分を知る」ということは親子間でもそれぞれがおこなうことなのだ。親がやっているから子がやらなくてもいいとはならないし、子がやっているから親がやらなくても良いということではない。

同友会は「自ら学ぶ会」なのだ。同友会の学び方の一つである「学び方をまなぶ」は子どもである学生・生徒とは違う質の学びを、我々大人はしなければいけないのだ、とわたしたちに教えてくれている。

わたしたちは、「自分を知る」ために、会社を活かすために同友会で学んでいる。

KNOW YOURSELF !

[文責]専務理事
石綱知進

栃木県中小企業家同友会

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