No.109_News Topic:栃木の話題

News Topic 01 栃木の話題
~鹿沼・日光支部4月例会~

祖父・父・本人、鹿沼と共に時代を超えた3代の想い

小出拓也氏 鷹羽知子氏

大倉ホンタ販売(株)
小出拓也氏(左) 鷹羽知子氏(右)

4月20日に鹿沼商工会議所にて鹿沼・日光支部例会が開催された。報告者は大倉ホンダ販売株式会社取締役 鷹羽知子氏で、同社の3代目の事業承継予定者である。同社は約70年前に設立され、鹿沼市の発展と共に自転車など市民の足を供給し続け、現在は栃木県最大の自転車卸売会社となった。

初代そして二代目現社長とも、質素な生活をしながら従業員の福利厚生に力を入れ、自転車を通して鹿沼の生活面・文化面を高めてきた。三代目の鷹羽氏が受け継ぐ同社の経営理念は「地域に奉仕する乗り物の総合商社」。

鷹羽氏は地元の仲間達から勇気付けられ、経営理念を現在の鹿沼に当てはめた「新しい自社の役割」を始めようと決心し、レンタサイクル事業を始めた。が、鳴かず飛ばずの結果となる。しかし、友人の助言で、レンタサイクル事業の新しい形態を考案し、観光事業者に提案。が、大手からの提案が同時期になされ、新事業の受注を獲得できなかった。それでも鷹羽氏は諦めず、仲間のゲストハウス事業・グランピング事業と異業種連携を行い、大倉ホンダ販売はサイクリングツーリズム事業を行うようになった。鷹羽氏はこの「清水の舞
台から飛び降りる経験」を通して、自身で鹿沼を素材に「ツアー商品」を「仕掛ける」イメージを実感した。

鷹羽氏は、たまたま自転車の問屋に生まれ自転車を扱っていたが、レンタサイクルからサイクリングツーリズムに入り、小売店や農家、自然や文化を繋ぎ、地域を一つの「価値のある商品」として繋ぐ。その地域に注目が集まり、お客様が来て利益をもたらす。自社の経営理念を、今の時代が求める形で、鷹羽氏がやりたい形で、具体化した。

働き手を大切に思い、なかなか結果が出なくても地元の価値を高める商品づくりを諦めずに、地元を想う仲間たちと学び合いながら現実の形にする。地方都市の若手経営者にとって、大いに勇気付けられる報告となった。

鹿沼・日光支部4月例会 開催の様子

[文](有)ウィステリアエステート
斎藤秀樹

栃木県中小企業家同友会

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