No.181_News Topic:栃木のNEWS
Posted on 2025年7月7日(月) 10:47
News Topic 05 栃木のNEWS
~県南支部例会
情勢に関する座談会
2025年5月21日に県南支部例会が小山市小山城南市民交流センター・ゆめまちにて開催された。今回は支部長の起案で、参加企業の経営にまつわる情勢を含めた情報交換がなされた。
今回例会に参加した8名(8社)に於ける自社の景気動向や今後の見通しについて共有された。全体の報告を纏めると次の(1)から(3)の様な内容となった。
(1)直近3ヶ月程度では、改善傾向かつ良いと判断している企業が過半数に達し、悪い判断する企業は1~2社だった。
(2)自社の今後3 ヶ月程度の景気動向見通しについては横這いと判断した企業が過半数を超えて悪化と判断した企業は少数だった。ただし、全社ともに今後6ヶ月から1年後の見通しについては皆不安を感
じているのか、先行きの業績についての見通しは悪くなるだろうとの意見は一致していた。
(3)設備投資の傾向については現状の話を聞く限りでは決して悪くない様ではあるが、今後の見通しの不透明さからか消極的な姿勢や慎重な意見が大多数を占めた。
マクロ経済の実態は悪くないが、景気観(気分)は詳細については割愛するが、かなりネガティブという意見が有った。これらの情報が飛び交い、今回の例会が徐々に重苦しい雰囲気に支配してゆく中、筆者も「あぁ、やっぱり景気の悪さや外部要因には負けない術は無いのか…」とダークモードに堕ちようとした次の瞬間、一筋の光明が差した!その先陣を切ったのは運送業のY社長。
自社の業績の伸ばしている秘訣について次の様な話をしてくれた。「ウチは大手が嫌がる仕事やみんなが嫌がる仕事を拾う事で事業の安定性に繋げる事が出来たよ!我々中小企業が狙うべきはニッチな市場に
目を向けるとチャンスはまだまだ有るんじゃないの!?」会場に消えた希望の光が再び灯る。
続いて人材派遣事業を営むY社長のエピソードが披露される。「コロナ禍では確かに大きなダメージを受けた。そこで次の戦略として実践した事が、人材を提供する市場を工業製品工場から「食品業界」と「農業」に切り替えた結果業績を回復させる事が出来たよ!生活に必要な物資や内需をターゲットにした結果が成功したのだと自己分析をしています!」この時の二人の経営者の発表が実に頼もしく見えた。
確かに今の世の景気は決して良いとは言えない。先行きも見通せずに日々の不安は解消される事は無い。だが、こうして一歩自社の外の世界(例会)に踏み出せば自社以外の様々な経営事例に触れる事が出来る。通常、中小企業の経営者は自社の中だけの数字や状況しか見ていない。ましてや他企業や他業種の動向や情報は、ほぼ分からないと言っても過言ではないだろう。経営者は自社の現在位置や世の中の情勢・経営のヒントをどれだけ多く持っているかが、今の先行きの不透明な世の中を切り抜けていく為に重要である事を実感した。次回の例会に参加するのが待ち遠しく思う。
[文責]県南支部・阿良山輝明