No.171_News Topic:全国のNEWS

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~中同協第56回定時総会 in 宮城~

親から子へのバトンタッチ
〜事業承継は一筋縄ではいかない〜

2024年7月4日~5日、「~創ろう豊かな未来を、育てよう 21世紀型企業を同友会運動の新しいステージへ~」をテーマに、仙台国際センターで開催された。参加人数は全国から約1100名、栃木より6名、大盛況であった。

わたしが参加した第2分科会は、「同友会の学びと実践で進化し続ける企業づくり~Go to the Next Stage~」、事業承継をテーマにしたものであった。新潟同友会の元代表理事、有希化学(株)の二代目である本間雅樹会長とご子息、三代目の本間英樹社長の親子二代の報告である。

化学工業薬品や洗浄剤の製造販売をてがける有機化学。今回が2度目の親子間での事業承継。わが社とは会社の規模がほぼ同じ、事業承継の状況も似ている。我が社にとって大変参考になった。

本間会長は、経営指針にもとづき経営をしてきた方。そんな会長も、社長になったばかりのころは、「俺が俺が」という態度だった。経営のことを学んでいくことで、しだいに社員の話に聞き耳をもてるようになり、経営指針もつくるようになり、社員5名の会社を、今の体制までのばしてきた。新潟の代表理事をつとめていたころ、工場を新らしくして、卸売だけではない自社製品も製造するメーカーベンダーにもなった。

現在、会社を引き継いだ現社長は、「継ぐ気なし、覚悟なしのボンボンむすこ」と自己を紹介した。が、そんなことはない。入社後にみずから同友会にはいり、新潟だけでなく他県の経営者にも知己をえて、大きく自分自身をかえていく。本間社長は部署ごとの縦わりにならないように「所属長会議」という横ぐしの機能を付け加えたり、新入社員に担当相談役をもうけることで社員同士のかかわりを深くするようにした。会長時代にはなかったしくみを数多くとりいれている。

じつは、本間会長はゴールデンウイーク明けに体調をくずされた。退院後おおよそ1週間で今回の報告にのぞんでいただいている。「会長が体調をくずし、入院した時にかんがえたことは?」という質問があがった。現社長は語った。「最悪の事態もかんがえた。会社に入って10年、会社のこと同友会のことを親子でずっと話し合ってきたから不安はほとんどなかった」

わたしは本間親子の話やグループ討論の中で、自分の会社の未来を思い浮かべていた。今回は良い「後継のあり方」の実例をみせてもらうことができた。自分の経営に直接つながるはなしを率直にきかせてもらえたこと。入会してかなりたつが、あらためて同友会の全国大会のおもしろさを実感することができた。

[文](株)シンデン
代表取締役 八木仁

栃木県中小企業家同友会

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