No.170_News Topic:全国のNEWS

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~第27回女性経営者全国交流会 in 大阪~

ビジョンを絵で表現する。

第27回女性経営者全国交流会 チラシ写真

 1日目は、第5分科会「人と地域を大切に思う心こそが社会を強くする」((有)サンディオス 津賀社長)に参加した。

地域に根差した企業になるために実践したことは、会社に対する信用づくりとのこと。それは、特別なことではなく、就業規則の作成・残業代支払・財務公開から始めたという。年2回顧問税理士さんから社員全員で数値の見方を学んでいるそうで、顧問士業の活用をうまくされている事例だなと感じた。「会社に対する信用づくり=社員が会社を信用して安心して働ける場所と思える」ことが大事である。

同友会に入会して腹を割って話せる仲間ができ、会社の大小関係なく悩みを前向きに解決できるようになったことが社内改革に取り組むきっかけだったそう。

広告制作業だけでは今後もたないと悩んだ時も、橋本久美子氏の「川上にいこう」という言葉を社内に落とし込み、「広告制作=クライアントを応援する」という定義にたどり着き、受け身の広告制作だけでなくマーケティング支援、プレゼン支援、地域イベント運営を始めたので、本業にブレずに業務の幅を広げて地域とのつながりを深めていけたというところが着実に成長できた要因とのことだった。

グループ討論の発表では、「業績もよくならないと人を生かす経営にはならない」や「社員の感情に振り回されず、仕組みを作って対応する」こと、また「同友会の運営自体は果たしてダイバーシティ経営となっているだろうか?」という問題提起にまで及んだ。

2日目の記念講演は「社会起業家として生きる。」(認定NPO法人Homedoor 川口理事長)で、19歳でホームレス問題を解決しようと起業されたところから現在までの流れを講演していただいた。

ホームレス問題では全国でボランティア団体等が様々な支援を行っていることを報道等で拝見するが、ここまで原因や社会構造自体の分析や解決するための手法を考えて、寄付金等に頼るだけでなく億単位の借金までして実行している話は初めて聞いた。

ホームレスの方々にただ甘えさせるのではなく、丁寧にヒアリングして選択肢を提供する、ヒアリング内容から自社のサービス内容も考えていくという考えで「誰もが何度でもやり直せる社会を作る」というビジョンで運営されている。

2日間共通していたのは、ビジョンを絵で表現されていた点だった。こんな社屋で、こんなサービスを提供して、こんな人々とつながりたいという絵である。社員や地域の方にビジョンを共有するのに、パッと見てわかりやすいというのも大事なことであると学べた全国大会であった。

[文]齊藤加居
トカール労務サポート 代表

栃木県中小企業家同友会

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