No.170_コラム

コラム

民主ということ

内田樹のはなしを読む。「民主政の終わり」という2024-7-12の記事。そのなかで、民主政の特徴をこう述べている。

市民に向かって政治的成熟を求める政体は民主政の他にはない。」と。

この言葉をうけて同友会で言う、「民主」とは、何なのだろうかと考えてみる。

経営者が社員や自分に人間的成熟をねがうということ。経営者自身が社員や自分に対して「大人になれ」といいつづける仕事を引き受けること。

内田氏のことばを借りるとこう言えるのではないだろうか。

昨年わたしが受講した、北海道同友会の同友会大学は経営幹部が宇宙、民族、経営、経営などなど雑多なものをまなぶものだった。これがなぜ経営に必要なのかとおもう内容も多い。受講するのをどうしようかと戸惑ったほど。

これを、「民主」を支える力をつけてもらえるような人間的成長を願って学んでもらうという意図だとすると、納得がいく。

今回の第56回中同協総会のテーマに掲げられた「21世型中小企業」は93年の札幌総会で宣言された。それから30年経ち、新しい時代が求める企業=同友会型企業像ということで、今総会では全社的な共育を実践し発展している企業が多数報告していた。

企業の成長は、会社に関わる人の人間的な成長にかかっている。

内田氏の成熟という話が「同友会型企業」の理解をふかくしてくれた。

[文]石綱知進
専務理事

栃木県中小企業家同友会

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