No.68 なぜ企業の障害者雇用が進まないのか?



(株)釜屋 代表取締役 小林 孝一郎

当社が障害者を雇用したきっかけは、私の親戚が特別支援学校に勤務していて、郊外実習先を引き受けたのが最初です。

最初は障害者雇用促進法を考え、企業の社会的責任、社会貢献、などと考え引き受けました。高等学校2年の秋から卒業するまでに郊外実習を5回します。1回は約2週間で、いろいろな企業で実習をして会社に就労されていく経験を積んでいきます。実習中は、職員が巡回指導にあたり1回の実習ごとに評価表に基づいて本人、企業、職員で反省会をして、次回の郊外実習に向けていきます。

当社も職員から勉強しました。最初はどうしたら良いか解らなく身構えました。でも、とても真面目で素直で、一生懸命で、今当社に入社して2年目を迎え、商品の入荷、出荷と、特別扱いすることなく仕事をこなします。

一般の高校生の実習先も、障害者の実習先も、引き受けていただく企業を探す事が大変です。障害者への認識不足、担ってもらう業務がない、健常者の代替労働力期待、障害者の管理・育成ノウハウ不足、全体生産性の低下懸念、法令順守意識の低さなど、まだまだ優れた能力をそれぞれの得意分野で発揮できる場所を探しあぐんでいると思います。

企業側に知っていただく努力(アピール)をしなければいけないと思います。それには、同友会の障害者の就労支援委員会のような所が、企業側の理解を少しでもいただける橋渡しになれたらと思います。

当社はこの10月に高校2年生の郊外実習を又引き受けることにしました。障害者だからではなく、2年の実習をして会社に入社してくれる人材はいませんよね。4月に雇用する時は、ほぼ仕事をこなせるまでになります。2年間の間に当社も、本人もこの仕事が得意かどうかを見分けられる時間ができます。今ではとても良い雇用紹介先を見つけたと喜んでいます。

栃木県中小企業家同友会

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