No.147_News Topic:栃木のNEWS

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~8月県例会~

あなたは社⾧ですか? 経営者ですか?

若菜義大氏の写真

若菜義大氏

リアルのみで開催された8月の県例会は、千葉県より有限会社わかな造園、代表取締役 若菜義大氏に、「あなたは社⾧ですか? 経営者ですか?」というテーマでご報告いただいた。

プロのサッカー選手を目指していた若菜氏は、思いっきりサッカーに打ち込ませてもらった感謝の気持ちから、両親が経営する造園会社を継ごうと思った。29歳で事業承継し、庭のメンテナンスが中心だった植木屋さんを、カフェの経営や、古民家をモデルハウスとして日本庭園を提案する事業などを行う会社へと成⾧させた。

同友会との出会いは千葉中央支部の設立総会だった。地元の先輩に誘われて、懇親会の数合わせくらいの気持ちで参加した。そこで「この街には経営者がいない」と言われて、社⾧と経営者は違うのか?とその意味を知るために、例会などに⿁参加するようになったという。

社⾧というのは単なる肩書で、いかなる状況下においても、経営を維持発展させ、人を生かす経営ができる人が経営者であり、それが社⾧業ということが理解できた。社⾧業とは、①方向性を示す(理念・ビジョン・計画)、②経営数値の把握、③社内関係構築(社員との信頼関係や環境整備)、④社会的役割、⑤遊び、学び、人脈作り、行動で、⑤の人脈作りは、インプットのために特に重要。システム経営のためにまずは、自分を業務のオペレーションに入れないことから取り組んだ。組織図、業務フロー図、役職定義書と権限委譲などを、時間をかけて積み上げていった。

目指す目的地を明確にするためには、現在地を知ることが大切と、カーナビに例えて経営指針を説明。目的地はビジョンで、ビジョンが明確だと、社員がワクワクしながらビジョンを追いかけることができる。現在地とは、本当の自社。本当の自社を知るためには自社を俯瞰してみることと自社の社員の⾧所を知ること。社員を使えないという人がいるが、使えないのではなく扱えていないのではないか? 社員の⾧所を知り、これはできないけどこれはできる。できることを任せていく。そして、HOWではなく、WHYを伝える。社員が自分で考えて自分で決められるようにしている。

現在第3創業に挑戦中で、造園から提案する建築を目指すための具体的な5年ビジョンを見せてくれた。自分のミッションは、「日本庭園の造れる職人を残すこと」と「次の世代にわかな造園というバトンを渡すこと」だと語った。

グループ討論では、「あなたは現場のオペレーションに入っていますか」と「自社のことを知って経営できていますか」というテーマで討論し、改めて自社の状態を振り返る機会となった。コロナ禍も続き、感染者数も増え続けている中でのリアル開催だったが、参加者の本気度が伝わり、深く学べる例会となった。

8月県例会グループ討論の様子

[文責]NPO法人CCV
神戸真弓氏

栃木県中小企業家同友会

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