Posted on 2019年6月12日(水) 11:00
News Topic 01 栃木のNEWS
~栃木県中小企業家同友会第34回定時総会~

山中重雄・八木仁代表理事
第34回定時総会は、議長に斉藤秀樹氏を選出し開会した。
第一号議案は八木代表理事が2018年度活動結果報告、高井泰宏氏が決算報告を行い、小林恒夫氏の会計監査報告ののち可決された。
第二号議案は石川大樹氏より2019年度役員選出案が提案され可決。続いて第一回理事会が開催され、代表理事に山中重雄氏を選出した。
山中代表は就任あいさつで、現在伸び率が全国トップであることを披露し、この勢いで早急に200名会員を達成しようと呼びかけた。
第三号議案は2019年度活動方針案を石綱知進氏、予算案を高井泰宏氏が提案。合わせて規約変更と支部運営規定が新たに提案されすべて議案通り可決され総会は終了した。
総会記念講演
パネルディスカッション「中小企業の事業承継」
~継ぐ側の本音、継がせる側の本音~
パネラー: (株)こぶし 代表取締役 山中重雄氏
(株)シンデン 代表取締役 八木 仁氏
タカマチ産業(株) 専務取締役 山嵜俊也氏
(株)総研 専務取締役 小岩圭一氏
コーディネーター: (株)イシカワ 代表取締役 石川大樹氏

パネルディスカッション
まず、継がせる側として八木氏より、親族内承継として息子(社外)を説得して帰ってきてもらうプランAがベストだが、だめだった場合のプランB、C、Dと次善の策を想定しながら10年計画で準備しているとの現状が話された。続く山中氏は親族内承継の対象がいないので、本音は他人に渡すのは寂しいが、親族外の承継を考えているとのこと。
いずれにしろ、承継する者には相応の資質と覚悟が必要で時間がかかり、見極めも難しいようだ。また信頼できる幹部の育成など、自分が離れても自立的に経営を維持発展させられるしくみづくりが大切だと感じた。
継ぐ側として、山嵜氏は例会で「覚悟がない」と指摘されたのに奮起して勉強し今では経営に自信が持てるようになると共に、批判的に見ていた社長(父)を評価できるようになったという。小岩氏は、創業者の義父と共に仕事をしながら非親族の承継をした生え抜きの現社長に対し引け目を感じていたが、経営指針を学び、社員の提案を取り入れるなどする中で社内が活性化してきて、やはり自信がついてきたとの事。
それぞれの本音が聞ける有意義なディスカッションとなった。最後に、会場の深澤相談役より、二人に「機は熟している。早く継ぐべきだ」とエールが送られた。
[文]広報委員長 (有)赤札堂印刷所
小山研一
Posted on 2019年6月12日(水) 10:00
News Topic 02 今月の話題
~働き方改革と就業規則について~
目指せ我が社の「働き方改革」
同友会で学ばれている皆さんであれば、今年4月から施行された「働き方改革」をご存知のことと思いますが、改めて社会保険労務士の立場から「働き方改革」に関する関連法についてアナウンスさせて頂きます。また、同友会から就業規則を作るための書籍が発売されましたのでそちらを紹介させていただきます。
働き方改革
1.有給休暇を1年間に5日を与える(中小企業は2019年)
10日以上有給休暇を保有している労働者が対象です。有給休暇は雇い入れ日から半年で発生しますが、各人の雇い入れ日ごとで管理するか、基準日を決めて管理するか、管理しやすい方法で有給休暇管理簿を作成して管理して下さい。この5日の付与義務は、労働者が自ら取得とした日数と合わせて5日あれば足りることになります。5日付与でいなかった場合、未達労働者一人あたり30万円の罰金が発生します。
2.時間外労働の上限が設定された(中小企業は2020年)
残業時間は原則月45時間・年360時間が上限となります。今までは告示としての基準でしたが、罰則を伴う法律となったので36協定を提出する場合は気を付けて下さい。また、36協定の様式が変更になりましたので、あわせてご留意下さい。
3.正社員と非正規社員の間の不合理な待遇差の禁止(中小企業は2021年)
基本給などの待遇ごとに不合理な待遇差が禁止(同一労働同一賃金)となります。例えば、正社員には通勤手当が支給されて、パートには通勤手当がない、というのは禁止となります。
書籍紹介
「求人票や雇用契約書に書くことをまとめ直すだけで
手間なく簡単にできる就業規則のつくり方」

八木澤和良氏
10人未満の会社が就業規則を作成するための書籍である。
ハローワークの求人票や雇用契約書(労働条件通知書)を基に就業規則を作っていくというもの。労働局などのホームページに就業規則のひな形が存在するが、私的には中小企業には多少オーバースペックに感じる。つまり中小企業では運用しきれない規定となっているように感じるのである。この書籍は必要最低限の書くべき項目を作り、その後必要な項目を追加していくというものなので、自社の身の丈にあった就業規則が作れるというわけである。60ページ程の書籍であるが、一般的に規定する各条項の説明も丁寧になされている。
就業規則がない会社はもとより、就業規則がある会社でも現在規定されている項目の意味を今一度確認するためにも良い書籍なので、是非この書籍を片手に自社の就業規則を見直してみてはいかがでしょうか。
[文]県北支部長 八木澤和良
(八木澤社会保険労務士事務所)
Posted on 2019年6月10日(月) 12:00
発行日:2019年 3月31日
発行者:栃木県中小企業家同友会
〒321-0968 栃木県宇都宮市中今泉2-3-13
TEL 028-612-3826 FAX 028-612-3827
E-mail:t-doyu@ninus.ocn.ne.jp
URL:http://www.tochigi.doyu.jp/
企画編集:広報委員会 印刷:有限会社 赤札堂印刷所
※左の画像をクリックするとPDF版がご覧いただけます。
Posted on 2019年6月10日(月) 11:00
News Topic 01 全国のNEWS
~第49回中小企業問題全国研究集会 in 長崎に参加して~
SDGs( 国連で採択された持続可能な開発目標)を
先取りする同友会活動
2019年2月21、22日長崎市において第49回の中小企業問題全国研究集会(以下「全研」が参加登録数1326名で開催され、栃木からは3名が参加した。
今回の全研は、被爆地長崎市の開催で、田上富久市長の記念講話、同友会の全国行事では初となるSDGsがテーマとして取り上げられ、「平和」「貧困」「環境」等の世界的な課題を強く意識させられるものであった。
1日目、私はそのSDGsをテーマとした第2分科会【「人を生かす経営」を世界標準でとらえ直す!】に参加した。SDGsは、2030年までに世界が目指す17項目の政策目標で、4年前の2015年に国連で採択され、我が国でもその翌年からいろいろな取り組みが始まった。
今回の分科会のまとめは以下の通りである。
1.「人間尊重の経営」を謳う同友会の、設立以来の活動とその成果は、
SDGsの目標と合致する。
2.自分たちの経営課題が、SDGsのどの分野に当てはまるかを考え、
自社の経営の向上を目指せば良い。
3.我々同友会のこれまでの活動と方向性が合致している。
とはいえ、我が国のSDGsの認知度は開発途上国より低い。
2日目、田上長崎市長の演題【被爆地の市長として- Peace from Nagasaki-】は、「from」の後に、「自分の町」をいれ「自分のこと」として「平和」を考えて行動して欲しいとのことであった。
高校生の活動も紹介され、その時出た「微力だけど無力ではない。」は心に残った。続く、(株)ジャパネットたかたの創業者の高田明氏の記念講演は、「伝える」ことと「伝わった」ということは違う。という話題に、「笑い」と「拍手」の連続であった。
いつも使ってきた「言っただろ~!」では伝わらないのだと改めて考えさせられた。
[文](株)シンデン
八木 仁
Posted on 2019年6月10日(月) 10:00
News Topic 02 栃木のNEWS
~各支部で支部総会が行われた。~
県南支部総会
3月7日(木) 於:小山市市民活動センター(おやまーる)
県南支部では、昨年一年間支部の中から報告者を募り、報告後は車座になって意見しあった。各社が赤裸々に現状報告を行うことによって、支部全体が社外重役的な役割を果たし、自社の羅針盤を常に修正しあえるような活動を重ねてきた。例会終了後の食事会ではさらに具体的な取り組みについても語り合われ、実践→報告→検証→実践のサイクルが各社において繰り広げられていた。次年度は最近入会された方々を報告者にお願いし、学びの輪を広げていく予定である。
鹿沼・日光支部総会
3月13日(水) 於:鹿沼商工会議所
鹿沼・日光支部総会にはオブザーバーも含め20名が参加した。参加者が感じた地域の課題から次年度の活動計画を練ることに力点を置いたこの総会では、人口流出や街の空洞化、労働力不足、後継者不在問題など様々な課題はあるが、それぞれの街には魅力があり、この街での暮らしを後世に伝えたい人が沢山いることが分かった。次年度の鹿沼・日光支部では、鹿沼市と日光市の会場を移動しながら地域に根差した企業の実践報告を基にした例会を行い、「地域創生の担い手」や「共に生きる街づくりの担い手」の掘り起こしに挑む。
県央支部総会
3月15日(金) 於:宇都宮市東市民活動センター
今年度県央支部では若い個人事業主・小規模企業をターゲットとした支部例会を開催し県例会との差別化を図った取り組みを行っている。2019年秋に実施予定の消費税率引き上げ(10%)とともに、一見してわかりずらいインボイス方式についてレクチャーした10月例会や、各所で頻発し社会問題化している「パワハラ」について、その真相に迫った2月例会など、支部例会ならではの親近感を活かし、参加者が自社の課題として具体的に理解を深める取り組みが行われた。次年度はいよいよ間近に迫った消費税の新税率導入による実質的なマイナス面への対処法や、事業承継の本質的な課題をより具体的に掘り下げる取り組みを行い、経営に役立つ支部例会を行っていく予定だ。
県北支部総会
3月19日(火) 於:(有)赤札堂印刷所
県北支部では昨年都合4か所の見学例会が行われた。(株)エヌイーエス(高木社長)を見学した7月例会では日中の例会ということもあり参加人数こそ少なかったが、モノづくりの時代変化と今後の流れなどを知る良い機会になった。(株)アイル金沢屋(高久典朗氏)を訪問した2月例会では、襖張りの実演を見学した。国宝級の寺院の襖の張替えもされている高久氏の工場では、数十年前に張り替えられた襖の下張り紙に墨で何度も書き重ねられた古紙も散見され、紙が貴重だった時代を思わせた。高久氏の仕事のスパンは長く、今張り替えた襖を再度高久氏が張り替えることはない。それだけに今目の前にある仕事に誠意を尽くす。悠久の時の流れを感じさせる訪問となった。次年度の県北支部では、毎回会場を移動しながら、それぞれの地域にある現状と課題を掘り下げながら感じ、学べる例会を重ねていく。