No.184_News Topic:栃木のNEWS

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8月県南支部例会

実在する事業の活性化案をみんなで考える

8月20日(水)県南支部例会を開催しました。

会場はいつもの「ゆめまち」。お盆明けという時期も影響したようで、参加者は5名と少なめでした。

今回のテーマは「実在する事業の活性化案をみんなで考える」。

宇都宮大学の学生団体と栃木同友会が共同運営する「インターンシップマッチング事業」を題材に、事業概要の説明後、「率直な惑想」「成立要件は何か?」という問いをもとに意見交換しました。

インターンシップとは、学生が企業で職業体験をする制度。企業と学生が本採用前にお互いを知ることで、採用時のミスマッチを防ぐことができます。通常は大企業が主ですが、本事業は中小企業とのマッチングを目指しています。

採用活動の過熱から学生をまもるために行政がガイドラインを出しているのですが、複雑なために学生のニーズからズレてしまい、それが動機となり学生主導のライトなインターンシップマッチングを指向したのが本事業です。

発起人が「地域デザイン科学部」の学生で、地方の衰退への問題意識から「地元の優良中小企業も選択肢に」との思いも込めているために、栃木同友会にパートナーとして声がかかり協力しています。

しかし、「新卒大学生X中小企業」という組み合わせはニーズが少なく、過去2 回の実績では参加企業が8社→6社と減少。3回目はさらに減って中止に。とはいえ「会員企業による大学生の新卒採用1件」という成果も残しています。

この事業は「企業」と「学生」という2つの市場を相手にする複雑さがありますが、それぞれのニーズを捉え、コスト以上の価値を提供できれば活性化の道は見えてくる筈です。

私自身は、特殊性を一旦脇に置き、裾野を広げて市場の母数を増やすことで成功率を上げる戦略を考えました。

たとえば、トヨタ自動車の「センチュリー」は皇室や政府御用達の高級セダンですが、販売が続けられているのは、大衆車という広い土台があるからこそ。ニッチ商品でも、土台がしっかりしていれば成立するのです。

今回の例会では明確な再活性化の道筋までは立てられませんでしたが、鋭い意見やヒントがいくつも得られました。参加者の視点の違いが、思考の幅を広げてくれたように感じます。

「自社の商品をどう売るか?」という問いに向き合う力を養える場として、この例会が機能するように企画設計したつもりです。冒頭でも述べたとおりいつもより参加者数が伸びなかった点は、残念であると同時に「売り時」という視点を学ぶ機会となりました。

私は支部長として、「県南支部」や「例会」という“商品”をどう届けるかを日々考えています。この紙面も、会員の皆さまへの営業トークの一環です。そしてそれが、私自身の経営能力を高める学びの機会にもなっています。そしてこれは「同友会活動と自社経営は不離一体である」という言葉の、私のケースにおける実践事例だとも考えています。

[文責]山寄 俊也(県南支部長)]
タカマチ産業株式会社 代表取締役

栃木県中小企業家同友会

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