No.197_コラム

コラム

わたしのおすすめ

秋になると、ふるさと岩手の「芋の子汁(芋煮)」が無性に食べたくなります。

「イモニケーション」という造語もあるほど、宮城・山形を中心にその隣県では里芋の収穫時期になると、家族・友人・地域・学校・職場などのグループがなぜか河原に集まり鍋を囲む光景が見られます。スーパーやコンビニでは具材だけでなく、薪の販売とともに大鍋の貸出しも見られます。

先日、実家から孫芋ばかりの里芋が届きました。里芋は子孫繁栄の縁起物と言われ、親芋の周りに子芋がつき、さらにその周りに孫芋がつきます。芋の切り口はつながっていた跡で、切り口が複数あるのが子芋、一つだけなのが孫芋です。取れたての孫芋は柔らかく、味も格別です。

普段から私の料理は家族に信用されておらず、台所に立つことはほとんどありません。それでも今回は一年ぶりに、ふるさとの味に挑戦しました。家族の好みに合わせると豚汁になってしまうところを、あえて自分のふるさとの味で通したところ、意外にも好評でした。具材は里芋のほか鶏肉、ゴボウ、こんにゃく、ニンジン、しめじ。本当は舞茸も加えると良いのですが、今年は価格が高いとのことで却下されました(「妻の金銭惑覚は未だに謎です」)。色々と具材を入れたくなるところですが、芋の味を楽しむため、あえて欲張らず、味付けは日本酒と醤油がメインです。

自分のふるさとの味を思い出し、基本を決め、下ごしらえをし、丁寧にアクを取りながら、出来上がりを想像して味を整え、妻の最終チェックで完成となりました。自分の食べたかったものを作り、家族からも喜ばれる。久しぶりの料理は実に楽しい時間でした。

そしてこの孫芋がおいしく育ったのは、親芋、子芋とつながってきたからこそ。会社や同友会も同じで、先輩から受け継いだものの上に、次の世代が新しい実りをつけ、のびのびと育つためには土壌づくりが大だと惑じました。

さて、来年は同友会でも「イモニケーション」はどうですか?皆さんにも、ふるさとの芋の子汁を振る舞えればと思います。

[文責]小岩 圭一(代表理事)
株式會社総研 代表取締役

栃木県中小企業家同友会

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