No.183_コラム2

コラム

会社経営に役立つ本:
「利益が見える戦略MQ会計」

みなさんは「会計」と聞いて、どんなイメージを持っていますか?難しそう、数字ばかりでつまらなそう、そんな印象があるかもしれません。しかし、会計は企業が生き残るために必要不可欠な‘‘言語’’です。そして、経営の戦略を支える“武器”にもなります。今回紹介する「利益が見える戦略MQ会計」は、そんな会計の本質をやさしく、そして面白く教えてくれる一冊です。

製品・サービスの価格が企業経営を決める、そんな話を聞いたことはないですか?「MQ」とは、「M =粗利」と「Q=販売数撮」を組み合わせた指標です。普通の会計では「売上」「原価」「利益」などの数字を見ますが、MQ会計では「どのくらいの粗利で」「何個売ったか」に注目します。つまり、ビジネスの現場で利益を生み出す‘‘源泉’’を分析するための会計方法です。

企業はなぜ利益を重視するのでしょうか?それは、利益がなければ長く続けることができないからです。利益が出れば、社員に給料を払ったり、新しい設備を導入したり、社会に貢献したりすることができます。逆に利益がなければ、企業はすぐに倒産してしまいます。

つまり利益が出ている黒字経営は、会社が存続するための最低限必要なことなのです。『利益が見える戦略MQ会計』では、利益がどのように生まれるかを、経営戦略と会計の視点から詳しく説明しています。
●値段を上げるべきか?
●もっとたくさん売るべきか?
●コストを減らすべきか?

こうした疑問に対して、「MQ会計」はシンプルな数字で答えをだしてくれます。

たとえば、お店でパンケーキを販売するとしましょう。
●1枚100 円でパンケーキを売る。
●1日に100 枚売った場合、売上は10,000 円。
●材料賀などを除いたら、いくら粗利が残るか?

粗利>固定費(給与+家賃+光熱賀などの物が売れなくてもかかる費用)になっていると、黒字。なっていなければ赤字となります。

このようなシミュレーションを通じて、「粗利(M) 」と「数量(Q)」、そして「利益(G) 」の関係を学ぶことができます。MQ会計は、分かりやすい数字で“利益’’を明確にしてくれるので、実際のお金の流れを理解するのに役に立ちます。

企業の経営者は、「どんな商品をいくらで、どれだけ売ればいいのか」を考えています。それも、直感だけで決めているわけではありません。『利益が見える戦略MQ会計」では、数字を使って合理的な意思決定をするための考え方を学べます。

たとえば、「値引きをすれば売れるけど、利益は減る」「広告を出せば売れるかもしれないが、費用がかかる」といったジレンマに対して、数字で効果を予測できます。

数字を味方にして、自分の行動をより戦略的に考える力を身につける手助けをしてくれます。

この本は、経営の現場で長年培った知識と経験をもとに書かれており、会計の本質を分かりやすく伝えています。

経営をする上で、価格と粗利益は最も重要な要素です。稲盛和夫氏も「値決めは経営である」とまで説いています。

皆さんも、これを機会に値決めについて考えてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

[文責]石綱知進
株式会社共立 代表取締役

栃木県中小企業家同友会

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